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参院選2025
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候補者の【伝え方】勝負─SNS×YouTubeで勝つのは誰?

候補者の【伝え方】勝負─SNS×YouTubeで勝つのは誰?

記事の内容

選挙は究極のプロモーション戦

「選挙とは商品(候補者)やサービス(政党・公約)をどう広めるかの戦いだ」との指摘があるように、2025年参院選はまさに**「究極のプロモーション戦」**となっています。有権者という“消費者”に自分を売り込み、“買って(投票して)もらう”ために各候補者・政党は創意工夫を凝らしています。

特に近年はSNSやYouTubeなどデジタル媒体が選挙戦で重要度を増しました。従来の街頭演説やテレビ・新聞だけでなく、Twitter(X)、Facebook、Instagram、YouTube、TikTokといったプラットフォームで候補者自ら情報発信するのが当たり前になっています。若年層には短い動画や画像で訴え、中高年層にはテレビ討論や新聞広告も押さえる――まさに世代別にチャネルを使い分けるマーケティング戦が展開されています。

有権者のメディア接触習慣を見れば明らかです。10〜20代はSNS中心、30〜40代はネットとテレビ併用、60代以上はテレビ・新聞が主という傾向があり、候補者側もそれに合わせて「どの媒体で」「どんな言葉で」アプローチするか頭を悩ませています。まさに**「伝え方」で勝敗が分かれる**選挙とも言えるでしょう。

SNSに強い候補 vs 弱い候補の明暗

SNS戦略でひときわ脚光を浴びたのは参政党でした。参政党はX(Twitter)などネット上でターゲット層(主に中高年の保守層)に響くメッセージを大量発信し、“バズ”を生み出すことに成功しています。「日本を取り戻す」「真実を伝える」といったスローガンのシンプルさや、党カラーのオレンジの親しみやすさなど、ブランド戦略も秀逸だとの分析があります。実際、参政党は党名からして「あなたも政治に参加できる」と呼びかけるような設計になっており、マーケティング的に極めて強いネーミングだと評価されています。SNS上でも高齢者を意識した語り口で陰謀論めいた話題を拡散し、「自分たちの思いを代弁してくれる」と感じる層の共感を得ています。

一方、従来型の候補でSNS対応が遅れた人は苦戦を強いられました。典型例が国民民主党です。国民民主は中道実務路線を掲げるものの、今回「何を訴えたいのか見えない」と評されるほどメッセージが霞んでいました。目立つネット発信も乏しく、話題をさらう参政党や維新に埋没した感があります。マーケティング戦略の不在が「失速」につながったとの指摘もあります。

また、日本維新の会はYouTubeを活用した発信に力を入れています。吉村副代表ら人気政治家が積極的に出演するYouTube番組や切り抜き動画が若年層で再生されており、党の訴求力向上に寄与しています。維新はテレビCMやネット広告にも予算を投下し、「改革」「減税」といったキーワードを繰り返し露出する戦術を取っています。その甲斐あってか、都市部の無党派層や若者からの支持を着実に伸ばしています(SNS投稿分析でも「減税」「賃上げ」など維新系の政策ワードが上位にきています)。

対照的に、立憲民主党は支持基盤の労組や中高年層向け広報に注力するあまり、SNS戦略で後手に回った印象があります。立憲の候補者でもSNSフォロワー数が少なく発信力に欠ける人が散見され、ネット上で話題になる機会が限られました。「テレビ受けするベテラン議員ほどネットでは響かない」というジレンマも抱えています。立憲は共産党との共闘是非など難しいテーマにエネルギーを割いたため、シンプルな物語づくりが弱く、SNS映えしにくかったとも言えます。

若者狙いの戦術は吉か凶か?「チームみらい」の場合

今回新たに登場した**「チームみらい」という小政党は、真っ向から若者ターゲット戦略を打ち出しました。党首の長髪スタイルや「行政はすべてスマホで完結すべき」といったデジタル社会推進の主張など、見た目もメッセージも「明確に若者向け」**の世界観を押し出しています。党名からしてカジュアルで親しみやすさを狙ったものですが、果たしてそれが票につながるかは未知数です。

東京財団の分析によれば、若者層だけに訴えても選挙には勝てないとされています。なぜなら、高投票率の60代以上が選挙結果を左右するからです。「チームみらい」はデジタルネイティブ世代の支持を集めても、肝心の高齢有権者にはメッセージが届いていません。SNS映えを狙うあまり高齢者を突き放すような姿勢にも見え、「実質的な議席獲得には届かないだろう」と指摘する向きもあります。

実際、「チームみらい」が話題票を得て仮に1議席取れたとしても、それは一過性のものに留まる可能性が高いと分析されています。選挙で勝つには**「どう伝えるか」と「誰に伝えるか」がすべて**であり、ターゲット選定を誤ると熱心な支持を集めても議席数には反映されにくいのです。

マルチチャネル戦略:テレビ×SNSの融合

「SNSでバズれば勝てる」というものでもありません。高齢者が主な支持層である公明党などは、従来からのテレビCMや地域ミニ集会を重視しつつも、若手議員がYouTubeチャンネルを開設するなど地道にデジタル発信を強化しています。「ポスター、新聞、街頭演説など古典的手法も依然有効だ。一方で65歳の投票者が見ないようなクールな動画をいくら作っても意味がない」という指摘もあります。つまり大事なのは媒体ごとの役割を見極めたマルチチャネル戦略です。

例えばある候補者陣営では、朝は駅頭でビラ配り(通勤層40代向け)、昼はTikTokライブ(10〜20代向け)、夕方はYouTube動画公開(30〜50代向け)、夜はテレビ討論出演(50代以上向け)という具合に、一日の中で複数メディアを使い分けています。「誰に向けて、どんな未来像を、どんな言葉で伝えるか」を徹底的に練り上げることこそ勝敗を分けると専門家は指摘します。

また、SNSで注目を集めること自体がテレビなど既存メディアにも波及し、さらなる露出増につながる好循環も生まれます。実際、参政党の躍進は多くのテレビニュースや新聞でも報じられ、結果として「参政党」という名前が従来層にも刷り込まれました。SNS発→マスメディア拡散という流れを作れればしめたものです。逆に、テレビでの露出をSNS動画に切り抜いて拡散する手法(いわゆる「バズる記者会見動画」など)も用いられており、メディアミックス効果を狙う取り組みが各陣営で進んでいます。

「伝え方」が政治を動かす

今回の参院選を通じて浮き彫りになったのは、政治の内容以上に伝え方次第で有権者の反応が大きく変わるという現実です。極端な言い方をすれば、優れた政策も伝え方が下手なら届かず、荒唐無稽な主張でも伝え方が上手ければ共感を得てしまうこともあります。

SNS時代は情報の洪水で有権者の注意を引くのが難しいぶん、「空気を読む力」が重要だと指摘されています。今まさに人々が何に不安や不満を感じ、何を求めているのか、その空気を察知し言語化する力が求められているのです。参政党がある意味でその空気を捉え「日本人ファースト」というコピーで刺したように、他の政党・候補者も自分なりの言葉で国民の心に届くメッセージを提示できるかが問われます。

選挙戦終盤、各党各候補はラストメッセージを有権者に投げかけています。YouTube上には連日各陣営の演説動画がアップされ、SNSタイムラインには最後の訴えが溢れています。その中で有権者の胸に刺さる“響く言葉”を届けたのは誰なのか――伝え方の勝者がすなわち選挙の勝者となる日は近いのかもしれません。

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