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派閥構造の変容とその背景にある人事・資金スキャンダルの影響分析(2023年〜2025年)

派閥構造の変容とその背景にある人事・資金スキャンダルの影響分析(2023年〜2025年)

記事の内容

派閥解体の激震

2023年末から露見した「自民党派閥の裏金問題」は、自民党の派閥文化を根底から揺るがしました。これは複数の派閥が主催する政治資金パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載せず、派閥所属議員にキックバックしていた問題で、総額では安倍派で約6億円、二階派で約2億円もの使途不明金が指摘されています。2023年11月に読売新聞やNHKが大きく報じたことで一気に表面化し、岸田内閣の閣僚更迭や主要派閥の解散へと発展しました。具体的には、2024年1月に岸田派が正式解散を表明したのを皮切りに、安倍派(清和会)、二階派(志帥会)、森山派(近未来政治研)も相次ぎ解散。茂木派(平成研究会)も政治団体としての派閥をいったん解散し政策グループへ移行する決定をしています。この結果、2024年4月時点で麻生派(志公会)以外の自民党派閥は形式上すべて解散する異例の事態となりました。自民党結党以来維持されてきた派閥による勢力均衡の仕組みが崩壊し、政治部記者や有識者は「自民党の派閥政治は終焉を迎えたのか」と論じています。

「政治とカネ」への厳しい審判

裏金スキャンダルへの党内処分も断行されました。2024年4月の党紀委員会決定では、裏金還流に関与した議員46人を処分し、そのうち9人(萩生田光一氏ら)を重い処分として公認見送り(非公認)としました。さらに残る34人についても、公式に公認はするものの比例重複立候補を認めず、小選挙区単独で戦わせる措置を取っています。同年10月の衆院選ではこの「裏金議員」たちの当落が大きな焦点となり、結果は46人中28人が落選、18人のみ当選という厳しいものでした。非公認で出馬した議員は公明党との選挙協力も得られず苦戦し、下村博文氏ら有力議員が次々と議席を失いました。「政治とカネ」疑惑への有権者の審判は極めて厳しく、裏金問題が自民党大敗の一因となったのは明らかです。実際、石破政権下で迎えた2024年衆院選と2025年参院選の連敗について、党の総括でも「裏金問題にけじめを付けられず泥沼化したことが敗因の最大要因」と指摘されています。

派閥力学と人事への影響

最大派閥だった安倍派の解散と有力議員の落選は、党内パワーバランスを大きく塗り替えました。安倍派に属していた議員は約40%も減少し(裏金関与者の大量落選による)、一大勢力が瓦解。岸田派・二階派も組織消滅し、古参実力者の影響力低下は避けられませんでした。その結果、麻生派(志公会)が唯一残る伝統的派閥となり、麻生太郎氏(党最高顧問)の発言力が相対的に増す構図です。一方で、表向き派閥は無くなったとはいえ、旧派閥単位での議員同士の連携は水面下で続いています。各派閥の資金管理団体は清算法人へ移行し、表の資金パイプは絶たれたものの、政治信条やグループ意識は残存し「派閥なき派閥抗争」の様相を呈しています。2024年9月の自民党総裁選には9人もの候補者が乱立しましたが、これは派閥の締め付けが消えた結果とも言われます。派閥領袖の統制力低下で誰もが立候補しやすくなり、結果として石破茂氏(無派閥)の総裁当選を許した面もあるでしょう。総裁選後、かつての派閥長老たち(安倍派の影のリーダー格であった萩生田氏や二階俊博氏など)が党内主導権を失ったため、党運営は一時「群雄割拠」の混乱に陥りました。この混乱を収拾すべく石破首相は森山裕幹事長(元派閥横断型国対委員長)を起用し挙党態勢を図りましたが、派閥解消による権威低下は覆いがたく、結果的に政権基盤の弱体化につながったと分析されています。

他のスキャンダルと人心の離反

この時期、人事スキャンダルとして見逃せないのが岸田前首相の長男問題です。岸田文雄氏は2023年6月、公邸で公私混同の不適切な行為を行った長男(政務秘書官)を更迭しましたが、この対応の遅れが内閣支持率低下に拍車をかけました(※関連報道より)。また、2022年末から2023年前半にかけて閣僚の不祥事辞任が相次いだこと(旧統一教会問題や政治資金不正で3人の閣僚が更迭)も、与党不信を招いています。こうした一連の「政治とカネ」「公私混同」醜聞が重なり、国民の自民党離れ・無党派層の批判票増大を生みました。実際、石破首相が2025年9月に退陣表明するまで辞任要求に抗しきれなかった背景には「地方を含む世論の盛り上がり」があったと指摘されています。派閥ぐるみの資金スキャンダルと度重なる人事不祥事により、「結党70年の自民党は耐用年数切れ(政党として劣化)」との辛辣な論評もあり、2025年総裁選はまさに党の信頼回復へ“解党的出直し”の出発点と位置づけられているのです。

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