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野党協力ラインの16選挙区 告示直後どう動く?

野党協力ラインの16選挙区 告示直後どう動く?

記事の内容

1人区の半数で実現した野党候補一本化

全国32ある改選数1の**「1人区」(定数1の選挙区)は、毎回与野党の激戦地となります。野党側は候補者を一本化して与党候補と一騎打ちに持ち込む戦術を2016年以降続けてきましたが、今回はその協力態勢が約半数の選挙区で実現しました。時事通信の報道では、公示時点で32の1人区中16選挙区で野党統一候補が立った**とされています。一方、残る半数近くでは調整がつかず、複数の野党系候補が競合する状況です。野党共闘が“半ば”というのが今回の特徴と言えるでしょう。

共闘が成立した選挙区は、たとえば福島、岡山、鹿児島などです。共産党の小池書記局長によれば、立憲民主党側から公式要請があった3選挙区(福島・岡山・鹿児島)で共産候補の擁立を取り下げ、統一候補を立てることで合意したといいます。さらに他の14選挙区でも共産党は候補者発表を控えて調整し、結果合計17選挙区で立民・国民・社民など野党勢力の側から一本化が実現したとのこと。共産党は独自候補を降ろす苦渋の決断を各地で行ったようで、「立候補取り下げを決断した候補者や組織に敬意を表する」とコメントしています。

一方、統一が不調に終わった選挙区もあります。象徴的なのが奈良県選挙区です。奈良では立憲民主と国民民主がそれぞれ候補擁立を譲らず、さらに地域政党の維新も含め三つ巴となりました。調整が難航した背景には、地元連合(労組)の事情もあります。報道によれば、奈良では連合奈良が「野党一本化態勢が整っていない」と難色を示し、立民・国民どちらの候補も組織推薦しない方針となりました。このため立民と国民は互いに引けず、共倒れリスクを承知での分裂選挙に突入しています。関係者は「維新も絡み読めない戦況だが、少なくとも自民現職を利する構図」と肩を落とします。

近畿では他にも和歌山などで維新vs立民の構図が残りました。逆に滋賀では維新と立民が候補を一本化(維新公認に立民県連も相乗り)する珍しいケースも生まれています。4月時点で報じられた小沢一郎氏の発言によると、「近畿3選挙区で維新と合意して一本化」とされ、おそらく京都(改選2だが事実上一人分協力?)・滋賀・奈良のことと思われます。奈良は前述のとおり破綻しましたが、滋賀では元維新職の無所属候補を立民・維新両方が支援する形で一本化が実現しました。

統一効果で与党に風穴?各地の戦況

では、野党統一が実現した選挙区ではどんな戦いになっているのでしょうか。例えば東北の福島県選挙区。ここは前回2019年にも野党統一候補(無所属・岩渕友氏 supported by 立民+国民+共産など)が現職自民を破った“野党勝利”の地です。今回も立憲公認候補に共産・社民が相乗りする形で一本化し、現職自民(元復興副大臣)に挑みます。告示直後から与野党入り乱れての応援合戦が展開され、野党側集会には地元農協出身の岸本周平・和歌山知事(元民主党議員)が応援演説に駆け付けるなど、ユニークな連携も見られました。与党陣営は「前回の二の舞は避けたい」と必死で、岸田首相や石破茂自民党総裁も相次ぎ福島入りしテコ入れしています。

中国地方の岡山県選挙区では、立憲新人に国民・共産が相乗りしています。ここは保守王国で自民現職が強固ですが、野党側は前職の元民進党議員を再結集させ、初の女性知事となった伊原木県政与党勢力の支援も受けつつ追い上げています。告示後、野党統一候補の第一声には立憲の野田佳彦元首相が駆け付け「野党が協力すれば勝てることを証明しよう」と檄を飛ばしました。これに対し自民陣営は「野党相乗りは選挙目当ての野合」と批判し、支持固めを図っています。接戦模様との情勢もあり、最後まで予断を許さない状況です。

九州の鹿児島県選挙区も注目の統一区です。こちらは現職自民閣僚に対し、立憲・国民・共産・社民が支援する無所属新人が挑む構図。野党統一候補には元県議で知名度のある人物を据え、保守層にも食い込む戦略です。告示直後、野党側は早々に地元建設業界や医師連盟の一部など保守系団体とも接触を図り、「今回は無所属だから支援しやすいでしょう?」と働きかけています。与党陣営は「保守分裂」を警戒し、県選出の保岡興治元法相(故人)の息子である自民候補の地盤を再点検中とのことです。

他にも青森、山形、長崎、熊本など計17県で一本化されています。例えば青森では立民元職と国民が手を組み、保守王国攻略に出ました。長崎では立民系無所属に共産まで加わりオール野党連合で現職自民に挑戦しています。各地で野党候補一本化の効果は少なからず出ており、「与党過半数割れのカギになる」と指摘されています。

一本化不調の選挙区で見える亀裂

一方、統一できなかった選挙区では野党陣営の足並みの乱れが露呈しています。前述の奈良の他、山口や大分では立憲と国民が競合しました。山口は言わずと知れた安倍晋三元首相のお膝元で、立民候補と国民候補がお互い「自分こそ対与党の本命」と譲らず、与党現職(二階派)が漁夫の利を得る展開です。大分も本来野党が強い土地柄ですが、立民候補と国民候補が競り合い保守分裂選挙の与党側(自民現職 vs 無所属保守系新人)の陰に隠れる格好です。

また三重でも立憲と維新が対立候補を立て調整不成立に。三重は元来、旧民主系が強かった1人区ですが、維新が勢力拡大を狙い強硬に候補を擁立。立民県連は共産とだけ共闘していますが、維新票が割れることで自民現職が有利との見方が大勢です。「一本化16区」の裏で「野党分裂16区」も存在すると言えます。

野党間の温度差も問題になりました。とりわけ維新 vs 立憲の溝は深く、一部で予備選実施を提案した維新に立憲側が難色を示すなど、水面下の駆け引きがありました。NHKの報道によれば、維新幹事長の岩谷氏が「2月中に野党予備選を判断する」と発言したものの、結局実現しなかったようです。これは立憲が共産との共闘を優先した結果とも言え、維新は「立民は共産と組むばかりで本気で政権を狙う気がない」と批判。逆に立民側からは「維新は自民補完勢力だ」との不信感が残りました。統一候補擁立は手段に過ぎず、もっと根本的な政策・路線の一致が無ければ野党協力はうまくいかないと露呈した格好です。

統一効果と今後の政局への影響

今回野党が候補を一本化した17選挙区では、「自公過半数割れ」を実現できるかが一つの焦点です。共同通信の世論調査では「与党が過半数割れした方が良い」との回答が50%を超えたとのデータもあり、有権者の中にも一定の期待があります。もし統一候補が複数勝利し、自民・公明で非改選含め過半数割れとなれば、石破首相の政権運営は一気に厳しくなります。立憲や維新は「与野党伯仲で政権交代への足掛かりにしたい」と息巻いています。

ただし、野党共闘は次の衆院選や政権選択に向けてまだ課題山積です。参院選後に控える東京都議選でも協力は不透明で、統一会派構想も進んでいません。「ホップ・ステップ・肉離れ」と揶揄する声もあり、熱量が続かない立憲への苦言が出ています。仮に参院選で成果が出なければ、共闘路線の見直し論も出るでしょう。逆に一定の勝利を収めれば、小異を残しつつも「選挙協力は必要」との流れが強まるかもしれません。

いずれにせよ、統一候補が乱立する一人区の行方は日本の政局を左右する重要ポイントです。告示直後から投開票まで、各地で繰り広げられる与野党攻防から目が離せません。野党協力ラインの成否が判明する投票日夜、どんな光景が待っているのか注目しましょう。

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