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茨城県知事選挙2025 茨城県 選挙予想(予想日:2025年9月4日時点)

茨城県知事選挙2025 茨城県 選挙予想(予想日:2025年9月4日時点)
選挙区茨城県
定員1
予想投票率35%
実際の投票率%
  • 2025年9月4日時点時点
  • 2025年8月29日時点
当選予想
無所属
大井川 和彦
(61歳)
予想獲得票数600,000票
予想
無所属
田中 重博
(78歳)
予想獲得票数180,000票
予想
無所属
内田 正彦
(51歳)
予想獲得票数80,000票
当選予想
無所属(自民・公明・国民民主推薦)
大井川 和彦
(61歳歳)
予想獲得票数650,000票票
落選予想
無所属(共産推薦、社民支持)
田中 重博
(78歳歳)
予想獲得票数180,000票票
落選予想
無所属(無所属・支援組織なし)
内田 正彦
(51歳歳)
予想獲得票数80,000票票

※政党欄の「推薦」「支持」は各候補者に対する主要政党・団体の支援状況を示す。いずれの候補も届け出上の所属は「無所属」。

選挙戦の概要と投票率の予想

2025年茨城県知事選挙は、現職知事を含む3名の無所属候補による戦いとなった。投開票日は2025年9月7日で、現職の大井川和彦氏(61歳)が3選を目指し、新人2人(田中重博氏、78歳と内田正彦氏、51歳)が挑む構図だ。主要政党の動向を見ると、与党系の自民党・公明党・国民民主党(旧民進系)および地域政党の茨城維新の会が現職の大井川氏を推薦し強力に支援しており、一方で野党側は日本共産党が田中氏を推薦、社民党県連合も田中氏を支持しています。最大野党の立憲民主党は自主投票とし候補を擁立せず、事実上現職を黙認する態度を取りました。内田氏には政党の推薦・組織支援は一切なく、まったくの草の根からのスタートとなっています。このように主要政党の多くが現職支援に回ったため、大井川氏に組織票が集中する構図になっています。

選挙戦の主な争点は、現職による県政8年間の評価と今後の経済政策や暮らし向上策です。大井川県政下で茨城県は企業誘致や産業振興に力を入れ、「企業誘致件数8年連続全国1位」などの成果を強調する声もあります。一方、田中氏は「大企業のもうけより県民の福祉を優先せよ」と現県政を批判し、最低賃金引き上げや東海第二原発の廃炉など県政の転換を訴えています。また、内田氏は「県職員への外国人採用(国籍要件撤廃)の見直し反対」や「メガソーラー(大規模太陽光発電)の拡大反対」など保守的な政策を前面に掲げ、現職への不満票の受け皿を狙っています。

本選挙と同日には茨城県議会議員の一部補欠選挙も行われますが、知事選への直接的影響は限定的とみられます。最大の焦点は、盤石な後ろ盾を持つ現職に対して、新人2人がどこまで票を伸ばせるかという点です。

投票率は前回(2021年)の35.02%から大きな変動はないと予想されます。前回知事選は候補者が現職 vs.共産推薦候補の一騎打ちで関心が低く、戦後2番目の低投票率となりました。今回は新人候補がもう一人増えたものの、依然として現職優位の構図に大きな変化はなく、有権者の関心も限定的と考えられます。とはいえ、新顔の内田氏がSNSで話題を集めたことや、一部では物価高騰や原発問題への関心もあるため、前回よりわずかに投票率が上向く可能性もあります。予想投票率は約37%前後で、依然低調な水準に留まる見込みです(前回35.02%、2017年は43.48%)。この背景には、現職優位で「勝敗の見えた選挙」との空気や、有力野党が候補を擁立しなかったことで盛り上がりを欠く点が挙げられます。

候補者ごとの情勢分析

大井川和彦(おおいがわ かずひこ)候補:現職・与党勢力の盤石な支援

大井川和彦氏(61歳)は現在2期目の現職知事であり、今回3選を目指す与党系候補です。無所属とはいえ、自民党・公明党・国民民主党・茨城維新の会から公式に推薦を受けており、政権与党から地域政党まで幅広い組織的支援を受けています。現職知事としての知名度と実績に加え、県内の保守系政治家・首長の多くが陣営に結集しており、強固な後援体制が敷かれています。告示日に水戸市内で行われた第一声の集会には、地元選出の国会議員や市町村長、業界団体代表ら約2000人(陣営発表)が集まり、大井川氏の必勝を祈願しました。これは他候補と比較して桁違いの動員力であり、組織戦で大きくリードしていることを示しています。

大井川氏の強みは、現職としての実績と行政手腕への評価です。知事就任後8年間で、企業誘致やインフラ整備、産業振興策に注力し、茨城県の経済指標に一定の成果を上げたとアピールしています。実際、茨城県はここ数年、圏央道沿線を中心に企業立地が活発で、工場・事業所の新設件数が全国トップクラスとなるなど、地域経済に明るい話題がありました(企業誘致件数8年連続日本一など)。大井川氏は第一声でも「これまで8年間、挑戦する県政を進めてきた」と述べ、企業誘致や県産品の輸出拡大実績など経済の好循環を強調しています。また、今後の政策として「インフラへの重点投資」「多様性を認め合う社会の実現」等を掲げ、さらなる県発展を訴えました。

政党支持率の面でも、大井川氏を推す自民党は依然として県内で根強い支持基盤があります。茨城県は伝統的に保守支持が厚く、直近の国政選挙や県議選でも自民党が高い得票を占めています。連合茨城(労組の県組織)も前回2017年知事選では大井川氏を推薦しており、今回も自主投票の立憲民主党支持層の一部や無党派層から現職支持に回る動きが見込まれます。こうした盤石の組織票と、現職の強みである行政運営の実績が相まって、大井川氏は選挙戦を終始優位に進めています。

他方、懸念材料としては、有権者の間に現職への緩みや慢心への批判が出ないかという点があります。8年県政の評価が主要争点とされる中、大井川氏には「県政継続か刷新か」の審判が下されます。たとえば、共産推薦の田中氏は現職の経済政策を「大企業優先で県民生活が置き去り」と批判し、原発再稼働問題でも明確な反対を示さない大井川氏の姿勢を問うています。しかし、そうした批判も現職陣営は大きなダメージとは捉えておらず、争点を経済成長やインフラ整備にシフトさせることで有権者の支持を繋ぎとめています。大井川氏自身、東海第二原発の再稼働是非には明言を避けつつ「安全最優先で判断する」と慎重姿勢を示すにとどめ、争点化を巧みにかわしています。総じて、大井川氏は大過なく安定した県政運営をアピールしており、現状の情勢分析では他候補を大きくリードし当選有力とみられています。

情報発信面では、大井川氏は公式サイトのほか主要なSNSアカウント(Facebook、X〈旧Twitter〉、YouTube、Instagram)を全て開設しています。広報戦略にも抜かりはなく、ネット上でも知事としての活動報告や実績アピールを発信しています。ただし、SNS上で熱烈な支持を集めるというよりは、あくまで組織的後押しと知名度による堅実な選挙戦という色合いです。インターネット上では現職批判の声も散見されるものの、大井川氏側も県公式動画やTwitterでの情報発信を通じイメージアップに努めています。大井川氏のX(Twitter)フォロワー数は数万人規模とも推測され、県政トップとして一定の発信力を持っています(※正確な数字は公表されていませんが、選挙期間中も精力的に投稿を続け支持層固めを図っています)。

田中重博(たなか しげひろ)候補:左派野党が支援、福祉重視を掲げる高齢新人

田中重博氏(78歳)は茨城大学の名誉教授で、県労働者学習協議会会長なども務めてきた教育者・市民運動家です。無所属での立候補ですが、日本共産党が公式に推薦し、社民党県連合も支持を表明するなど、左派野党勢力の後押しを受けています。政治団体「いのち輝くいばらきの会」を母体として擁立されており、いわゆる革新統一候補的な位置付けです。田中氏自身も「県民の命と暮らし最優先の県政」をスローガンに掲げており、現職の経済政策を「大企業優先」と批判しながら対抗軸を示しています。

田中氏の公約や主張を見ると、以下のように福祉・暮らし重視の政策が目立ちます。

  • 生活支援の充実:最低賃金全国一律1500円への引き上げや、中小企業支援の強化を訴えています。また学校給食費の無償化など子育て支援策の拡充も掲げています。
  • 原発ゼロ:東海第二原発の再稼働反対・廃炉を明確に公約に盛り込み、原発に依存しない自然エネルギー中心の経済への転換を主張しています。2011年の福島第一原発事故以降、隣県である茨城でも原発問題は関心が高く、田中氏は「原発ノー」を鮮明にして支持を訴えています。
  • 大型開発の見直し:県財政を圧迫するような大型プロジェクトを中止し、その分の財源を医療福祉や教育に振り向けるとしています。具体的には、不要不急のハコモノ事業よりも保健所職員の増員や医療費助成の拡大などに税金を使うべきだと主張しています。

田中氏にとっての課題は、支持基盤が限られる中でどこまで票を伸ばせるかです。共産党と社民党の支持層は一定程度見込めるものの、その規模は県全体の有権者から見ると大きくありません。前回2021年知事選でも、田中氏(当時74歳)は共産党推薦候補として現職の大井川氏に挑みましたが、得票数は168,876票(得票率20.39%)にとどまり、大井川氏の659,459票(79.61%)に大差を付けられました。この数字は共産党の組織票+αに留まったとも言われ、無党派層や他の野党支持層の多くを取り込むには至らなかったことを示します。今回も立憲民主党が自主投票となったことで、同党支持者の一部は田中氏に流れる可能性はありますが、多くは棄権するか現職支持に回るとの見方が強く、野党票の伸び悩みが懸念されます。

ただし田中氏陣営は、物価高騰や社会保障への不安が広がる中で「暮らしを守る改革」が必要だと訴え、有権者の共感を得ようとしています。選挙戦では「もうかる茨城ではなく、安心して暮らせる茨城に」というメッセージを前面に出し、大井川県政による企業誘致偏重への対抗軸を明確に打ち出しました。出発式の第一声でも「大企業の儲けより県民の幸福を」と声高に訴え、最低賃金引き上げや福祉充実で県政の転換を訴求しています。原発問題についても、共産党県議らとともに「東海第二原発の再稼働を認める知事は信用できない」と現職を批判し、脱原発を求める層の支持を固めています。

田中氏の選挙運動は、主に共産党や支持団体の草の根ネットワークを通じて展開されています。街頭演説や個人演説会では、高齢ながら精力的にマイクを握り、県内各地で支持訴えを続けています。また、田中氏陣営はインターネット上での情報発信にも取り組んでおり、YouTubeチャンネルで街頭演説の様子をライブ配信したり、X(Twitter)やFacebookで日々の活動報告を行っています。公式サイトにもSNSリンクを掲載し、有権者との双方向コミュニケーションを図っています。もっとも、田中氏本人は78歳と高齢であり、SNSで若年層に爆発的な支持を広げるタイプではありません。ネット発信は主に陣営スタッフや支持者がサポートし、政策や演説動画を地道に拡散している状況です。それでも「田中しげひろ」の名前や主張をオンラインで目にしたという県民も一定数おり、SNSは組織力の弱い陣営にとって貴重な拡声器となっています。

総合的に見て、田中氏は確固とした信念と政策を掲げていますが、支持層は共産・社民など既存の革新勢力に限られ、大きなうねりを起こすまでには至っていません。仮に無党派層の一部が現職への不満から田中氏に投票したとしても、その規模は現職の組織票に太刀打ちできるほどにはならないと予想されます。田中氏にとって当選のハードルは高く、現状では善戦しても次点という情勢分析が一般的です。しかし、得票率で前回の20%前後を超えられるかどうかは注目点であり、これを上回れば一定の存在感を示したと言えるでしょう。

内田正彦(うちだ まさひこ)候補:無名の新人、自力で無党派・保守票に挑む

内田正彦氏(51歳)は今回初めて知事選に挑む新人候補です。元航空自衛官で、その後警備会社に勤務していた経歴を持ちます。政党の推薦や組織的な後援は一切なく、完全な草の根無所属候補として名乗りを上げました。告示前はほとんど無名の存在でしたが、県政に対する身近な不満や保守系の主張を掲げており、一部有権者の関心を引きつけています。

内田氏の公約・主張は他の候補と一線を画す特徴的なものです。その大きな柱は、「茨城県民ファースト」とも言うべきスタンスで、具体的には以下のような政策を掲げています。

  • 外国人公務員採用の制限:県職員採用試験の国籍要件撤廃(日本国籍でなくても職員になれる措置)を見直し、「公務員に外国籍を認めない」ようにすることを訴えています。近年、一部自治体で国籍要件を撤廃する動きがありますが、内田氏はこれに強く反対し、「県行政が乗っ取られる可能性がある」と警鐘を鳴らしています(SNS上でもこの主張が保守層の間で支持を集めました)。
  • メガソーラー・土葬墓地への反対:茨城県内で進む大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の建設や、新たな土葬専用墓地の整備計画に反対を表明しています。「環境破壊や地域住民への負担になる大型開発を許さない」とし、農地へのメガソーラー設置に歯止めをかけることを約束しています。
  • 教育・医療施策:つくば市に県立高校を新設することや、県立医療大学に医学部を設立することなど地元志向の教育・医療充実策を掲げています。これらは具体性に欠けるとの指摘もありますが、「東京一極集中に対抗し、県内で完結する教育・医療体制を強化する」ビジョンを打ち出しています。

内田氏の掲げる争点はややニッチで専門的な印象もありますが、県民生活に密着した不安や不満を拾い上げているとも言えます。特に「外国人公務員問題」や「メガソーラー反対」といった主張は、一部の保守系有権者や農村部の住民の共感を呼びました。現職の大井川氏や他の候補が正面から扱わないテーマだけに、「言いたいことを言ってくれる候補」としてインターネット上で話題になったのです。

SNSの活用こそ、内田氏最大の武器でした。組織力がない分、X(旧Twitter)やYouTubeなどを駆使して自身の政策や考えを発信し支持拡大を図りました。驚くべきことに、告示前は十数人程度しかいなかった内田氏のXアカウントのフォロワー数が、選挙戦折り返し時点の8月30日夕方までに4500人を超えるまで急増しました。これは内田氏が掲げた政策がネット上で拡散され、共感した人々が次々フォローしたためで、短期間で注目度が上がったことを示しています。「外国人公務員採用反対」「反メガソーラー」などのキーワードは一部のネットコミュニティで拡散され、内田氏はネット発の旋風を起こしつつあります。

もっとも、SNSでの支持がそのまま票につながるかは不透明です。フォロワー4500人のうち茨城県有権者がどれほどいるか不明ですし、ネット支持層が実際に投票所へ足を運ぶ保証もありません。それでも、内田氏はSNS上で得た支持に手応えを感じ、「ネットの力で組織に対抗する」と意気込んでいます。選挙期間中は連日Xに政策や街頭活動の様子を投稿し、YouTubeライブ配信で訴えるなど、デジタル選挙戦を展開しました。加えて「アナログも大事」と自ら街宣カーで県内各地を巡り、地道な遊説もこなしています。

内田氏の陣営(といってもスタッフはごく少数)は草の根のボランティアに支えられています。告示当初は支援者ゼロからの船出でしたが、選挙戦の中盤には内田氏の主張に共鳴した有志20人以上が集まり、自発的にポスター貼りを手伝うまでになりました。土浦市内で行われたポスター貼り集会では、支援者から「どの組織の支援もないからこそ内田さんは信じられる」との声も上がり、既成政党や組織に頼らないクリーンなイメージが支持理由の一つとなっているようです。内田氏も「正直、こんなに協力してもらえるとは思っていなかった」と笑顔で語り、草の根の広がりに自信を深めています。

とはいえ、選挙情勢として見ると、内田氏が当選圏内に食い込むのは極めて厳しいのが現実です。知名度・組織力で勝る現職に大差をつけられているほか、政策面でも支持層が限定されるためです。内田氏の主張は保守的・郷土的な色彩が強く、共感する層は一定いるものの、リベラル層や中間層には訴求しにくい傾向があります。また、50代とはいえ新人で行政経験もなく、「県政を任せるには不安」という声も有権者には根強いでしょう。実際、新聞社などの情勢分析でも「内田氏は知名度不足をSNSで補おうとしているが、支持は広がりを欠く」と指摘されています。無党派層や保守反現職層の受け皿になることを狙っていますが、同じ保守系有権者の多くは組織推薦の現職を支持する傾向にあり、内田氏が浸食できる票は限られると予想されます。

内田氏が一定の票を得るとすれば、それは既存政党への不満票と言えるでしょう。自民・公明が推す現職にも、共産推薦の田中氏にも納得できない層が、「せめて意思表示として新顔に投票しよう」という場合、内田氏が受け皿になります。そうした票の掘り起こしによって、内田氏が二桁%前後の得票を獲得する可能性はあります。しかし、それでも当選に必要な票数(有効投票の過半数)には遠く及ばず、現状では大健闘しても3位というのが大方の見立てです。内田氏自身も当選を狙いつつ、「組織頼みの政治に一石を投じたい」という思いで挑んでいる部分があり、まずは存在をアピールする選挙戦と位置付けている面もあるでしょう。

予想される選挙結果とその根拠

以上の情勢を踏まえ、本記事では大井川和彦氏が3選を果たすとの予想に至りました。予想得票数は冒頭の一覧表に示した通り、大井川氏が約65万票、田中氏が約18万票、内田氏が約8万票程度となる見込みです。現職の大井川氏は組織票と知名度で他候補を大きく引き離し、過半数以上の圧倒的得票で当選圏を確保するとみられます。実際、前回2021年知事選でも大井川氏は約66万票を獲得し、対立候補に約4倍もの差をつけており、今回もその再現に近い結果が予想されます。新人2人は奮闘するものの票の食い合いもあり、現職には到底及ばないでしょう。

この予想の根拠として、主に以下の点が挙げられます。

  • (1) 圧倒的な組織力の差:大井川氏には与党系政党から県内首長・団体まで総動員の支援体制があり、組織票の固さが群を抜いています。田中氏の支持基盤(共産・社民勢力)や内田氏の無党派ネット支持は、それぞれ限定的で分散的です。組織戦で大井川氏が他候補を大きくリードしている点は動かしがたい事実です。
  • (2) 現職メリットと実績評価:現職の強みである行政実績への一定評価が有権者の安心感を支えています。県政の継続を望む声や、「特に不満はないから現職で良い」といった消極的支持も含め、大井川氏には安定票があります。対して田中氏・内田氏は「変革」を訴えますが、革新策への共感や現状への不満が大多数に広がっているとは言えません。現職への大きな逆風がない以上、冒険を避ける有権者心理も働きます。
  • (3) 野党勢力の不統一:本来であれば与党に対抗しうる野党第一党・立憲民主党が自主投票となり、統一候補を立てられなかったことは、反現職票の集約を困難にしました。結果、共産推薦候補と無所属新人に野党票・不満票が分散し、現職に挑む体制が整わなかったことが大井川氏の当選可能性を一層高めています。
  • (4) 過去の選挙傾向:茨城県知事選は長年、現職優位で推移してきました。前知事の橋本昌氏は1993年以降6期も務め、対立候補不在の選挙もあったほどです。2017年に大井川氏が橋本氏を破った際は例外的に保守分裂選挙となり接戦でしたが、その後の2021年選挙は現職圧勝・投票率低迷という典型的なワンサイドゲームでした。今回も基本的に前回と似た構図であり、大きな波乱が起きにくい土壌があります。
  • (5) SNSの影響は限定的:内田氏のSNS戦略は目新しく注目されましたが、ネット上での支持拡大が直接票数に結びつくかは未知数です。SNSでの盛り上がりは若者やネットユーザー限定の現象であり、実際の投票行動では高齢者層の影響力が大きい現実があります。茨城県でも有権者の高齢化が進んでおり、前回選挙でもシニア層中心に現職支持が多かったと分析されています。高齢有権者はSNSよりもテレビや新聞報道に左右されやすく、そうした既存メディアでは大井川氏有利の論調が多いことから、最終的な票読みも現職有利となります。

以上の要因から、本予想では大井川氏の当選は堅いと判断しました。田中氏は前回並みの20%前後の得票、内田氏はそれに次ぐ10%弱を獲得する可能性がありますが、両者を合わせても現職の得票には届かない見通しです。大井川氏としては、どれほど圧勝できるか(得票率70%以上も視野)という点が焦点となり、田中氏・内田氏は得票率を二桁台に乗せて存在感を示せるかが課題となるでしょう。

最後に、予想投票率は約37%と前述しましたが、低投票率は現職に有利に働く傾向があります。支持組織を持つ候補ほど固い票を着実に積み上げられるためで、逆に浮動票頼みの候補には不利です。今回も投票率が大きく上昇しない限り、この構図は崩れないでしょう。仮に有権者の予想外の動きがあり投票率が大幅上昇した場合でも、それは内田氏のネット呼びかけに応じた新しい層や、原発問題に危機感を持つ層が動いたケースかもしれません。しかし、そのようなケースでも大井川氏のリードを覆すまでには至らないと考えられます。

以上の分析から、2025年茨城県知事選挙は現職・大井川和彦氏の3選当確との予想に至りました。他の2候補もそれぞれ特色ある戦いを展開しましたが、組織力と知名度で勝る現職の壁は厚く、当選には届かない見込みです。それでも、田中氏の掲げた福祉重視路線や、内田氏が訴えた草の根の声は一定の支持を集め、今後の県政運営にも何らかの影響を与える可能性があります。開票結果では各候補の得票状況と支持層の動向に注目し、予想との比較検証をしたいと思います。

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