参院選2025 広島県 選挙予想(予想日:2025年7月10日)
2025年参院選・広島県選挙区の最新情勢をわかりやすく解説します。
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予想概要
広島県選挙区(改選2)では、自民新人の西田英範氏と立憲現職の森本真治氏が当選圏内と予想される。他の8候補は議席獲得が厳しい情勢だ。
予想投票率
47%程度と予想。前回2019年の46.79%とほぼ同水準か微増で、期日前投票者数が前回を上回る傾向から有権者の関心は維持されている。猛暑下の選挙戦ながら主要候補への注目度が高く、投票率は中盤並みの水準にとどまる見込みである。
序盤情勢と主要候補の優位
2025年参院選・広島県選挙区には過去最多タイの10人が立候補し、2議席をめぐる戦いとなっている。情勢調査では、自民党新人の西田英範氏と立憲民主党現職の森本真治氏が他候補を大きく引き離し、堅調な戦いぶりを見せている。広島選挙区の序盤情勢はこの2人を軸とした争いであり、残る8候補は支持を広げられず苦戦している。自民・西田氏と立民・森本氏はいずれも当選圏内の優位な情勢とみられ、他の候補は現状では当選には届かない見込みである。
西田氏は広島市出身の43歳。元経産官僚という経歴を持ち、今回自由民主党の新顔候補として与党の厚い支援を受ける。岸田文雄首相(広島選出)が応援演説に駆け付けるなど党を挙げたバックアップが目立ち、公明党の推薦も得て保守層の票を固めている。現職閣僚や有力議員も続々と広島入りし、「オール与党」での選挙戦だ。地元・広島を地盤とする岸田政権の支持率は非常に高く、5月末の調査では**広島県の内閣支持率が全国最高の73.7%**に上った。こうした追い風もあり、西田氏は自民支持層はもちろん無党派層にも浸透しつつあり、序盤から当選圏を確実にする勢いだ。
一方、森本氏は広島市選出の現職参議院議員(52歳)で、元広島市議という経歴を持つ。2019年の前回選挙では無所属(市民団体「結集ひろしま」)として出馬し、汚職事件で後に辞職した自民候補の河井案里氏を押さえてトップ当選した実績がある。森本氏の当選により当時自民党現職だった溝手顕正氏が落選する波乱の結果となり、広島では野党統一候補が議席を奪取した形だった。河井案里氏の大規模買収事件により2021年に議員辞職・当選無効となった際の補選(2021年4月)でも、野党系無所属の宮口治子氏が勝利しており、自民王国と呼ばれた広島で野党系が巻き返した経緯がある。森本氏はその宮口氏と同じく現在は立憲民主党に所属しており、リベラル・中道勢力の代表として臨む選挙戦だ。序盤情勢では立憲の森本氏が優勢を保ち他候補を引き離しており、改選2議席のうち1議席を守る可能性が高いと見られる。もっとも、森本氏は支持基盤の一部である無党派層や共産党支持層の票を十分には取り込めていないとの指摘もある。日本共産党が独自候補を擁立していることから、野党票の分散が懸念材料だ。それでも知名度や実績で他の新人候補を大きく上回っており、現時点では議席確保に向け安定した戦いとなっている。
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その他の候補者と投票動向
残る8人の候補は、いずれも当選圏には遠い情勢である。日本共産党の高見篤己氏(73歳)は党職員として長年活動してきたベテラン新人候補で、前回2019年も広島選挙区に立候補し約7万票(得票率6.94%)を獲得した。今回も共産党支持層を中心に一定の票を得る見通しだが、議席には届かない見込みだ。序盤調査でも高見氏の支持は一桁台に留まり、森本氏との差は大きい。ただ、立憲・森本氏への批判票の一部やリベラル層の票が高見氏に流れることで、森本氏の得票を削る要因にはなり得る。
地域政党系では、参政党公認の小石美千代氏(56歳)が注目される。参政党は2022年の参院選比例で議席を獲得した新興政党で、SNSやユーチューブを駆使した草の根運動で支持を広げている。小石氏も地道に街頭演説やオンライン発信を続けており、既存政党に不満を持つ保守・無党派層から支持を狙う。JX通信社などの分析によれば参政党の勢いは国民民主党を上回るともされるが、広島選挙区で議席獲得ラインに乗せるにはハードルが高い。序盤の情勢でも参政党・小石氏は得票率数%程度にとどまっており、当選には至らないと予想される。
また、政治団体「無所属連合」の公認候補として谷本誠一氏(69歳)が立っている。谷本氏は元呉市議で6期24年務めたベテラン政治家で、「自然共生党」の代表でもある。無所属連合は複数の小政党・団体が協力した政治団体で、比例代表にも候補者を擁立している。谷本氏自身はマスク着用義務に異議を唱えるなど“反コロナ規制”の論客として知られ、保守系無党派層や一部の陰謀論的主張に共感する層から票を集める狙いだ。地元・呉市では一定の知名度があり支持者も存在するが、広島県全域で見ると支持の広がりは限定的で、得票は数万票規模にとどまる見通しだ。
このほか、れいわ新選組公認の楾(はんどう)大樹氏(50歳)は弁護士出身で、れいわが掲げる反緊縮や弱者支援の政策を訴えている。れいわ新選組はネットやSNSで熱心な支持者を持つものの、広島では支持基盤が薄く、楾氏の浮上は難しい。NHK受信料制度の改革を掲げるNHK党(政治家女子48党)の堤美登里氏(68歳)も知名度不足で苦戦している。堤氏は「NHK党」の公認ではあるが無所属に近い形で活動しており、党勢の低迷もあって支持はごく限られている。無所属の新人では、地域医療法人理事長の玉田典高氏(67歳)が医療・福祉の視点から政策を訴えるが前回2019年と同様に埋没傾向だ。会社員の上子亨氏(48歳)や無職の生原利文(うぶはらとしふみ)氏(57歳)も特定の支持団体や知名度がなく、得票数はごくわずかに留まる見通しである。序盤情勢でもこれら諸候補はいずれも支持が数%以下にとどまっている。
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選挙戦の特色と今後の展望
今回の広島選挙区の選挙戦は、与野党一騎打ちの様相が鮮明だ。保守王国・広島でありながら、直近では河井案里事件を契機に野党が議席を奪取した経緯があり、有権者の見る目も厳しい。与党側は「汚名返上」を掲げて総力戦で臨み、野党側も現職死守に全力を挙げる。この対決構図が明確な一方で、ネット上では参政党や無所属連合など新顔勢力の主張も一定の注目を集めている。Twitter(X)やYouTubeでは小石氏(参政党)や谷本氏(無所属連合)らが発信力を強化し、支持獲得に努めているが、主要候補2名の話題性には及ばず、SNS上の盛り上がりも限定的だ。選挙に関するハッシュタグのトレンドも西田氏・森本氏に関するものが中心で、他の名前が広く拡散するには至っていない。
有権者の関心事としては、物価高対策や地方経済の活性化、平和外交などが挙げられる。現職首相のお膝元だけに、岸田政権の政策への評価が投票行動に直結しやすい土壌がある。序盤情勢では自民が優位に立つものの、広島では保守と革新が議席を分け合う傾向が定着しつつあり、今回もその流れになる可能性が高い。当選予想の2人以外が食い込むには、残り少ない選挙期間で相当な追い上げと保守・革新の構図を崩す波乱が必要となる。
情勢の不確実性もわずかながら残る。朝日新聞の序盤調査によれば、投票態度を明らかにしていない有権者が半数以上にのぼり、こうした浮動票の行方次第では情勢が変化する可能性も指摘されている。しかしながら現時点では主要2候補の独走態勢は揺るがず、他候補に逆転の材料は乏しい。以上の分析から、広島県選挙区では与野党それぞれ1議席を分け合う形で決着すると見るのが妥当であり、残る8候補については残念ながら当選圏に届かないと予想される。総合的に判断して、上記の通りの当落予想および得票数予測となった。