参院選2025 茨城県 選挙予想(予想日:2025年7月10日)
2025年参院選・茨城県選挙区の最新情勢を予測します。
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定数2の茨城県選挙区では、自民現職の上月氏と立民現職の小沼氏が優位に立ち、両名の当選が有力視される。当選ラインを争う他候補は保守票の分散や組織力不足から苦戦が予想され、結果的に現職2人が議席を死守する展開となりそうだ。
茨城県選挙区の投票率予想
茨城県選挙区の予想投票率は約50%前後とみられる。前回2019年参院選の茨城県における投票率は47.22%であり、今回もこれに近い水準になる可能性が高い。選挙戦では新人候補が乱立し争点も多岐にわたるものの、有権者の関心が爆発的に高まっている様子はなく、現時点で期日前投票の出足も平凡だ。とはいえ、複数の新党・無所属候補が若年層や無党派層にアピールしており、SNSを通じた呼びかけや話題性によって一定の投票率押し上げ効果が期待できる。このため、前回並みかやや上振れして5割程度に達すると予想される。ただし依然半数の有権者は棄権する計算であり、政治への無関心層の厚さも伺える。
現職2人がリード:選挙戦の構図
茨城県選挙区(改選数2)では、与野党それぞれの現職候補が他をリードする展開となっている。2019年の前回参院選では同選挙区で自民党の上月良祐氏が約50万票(得票率47.9%)を獲得しトップ当選、続いて立憲民主党の小沼巧氏が約24万票(22.4%)で2位当選を果たした。今回もこの上月氏(自民)と小沼氏(立民)の現職2名が、他候補を大きく引き離して優位に立っているとみられる。序盤情勢の報道や世論調査でも、この両名が当選圏内を堅持していることが示唆されている。
一方、残る新人6候補はいずれも支持基盤や知名度で現職に及ばず、当選ラインの2位争いに食い込むのは容易ではない情勢だ。特に保守系の新人が複数立つことで票が割れることも予想され、野党系の小沼氏に有利に働くとの見方もある。投票率が上がり無党派層の大量投票でも起きない限り、現職2人の当選予想は揺るがないだろう。
北関東・首都圏では、以下の選挙区でも注目の争いが繰り広げられています。
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上月良祐(自民):組織戦で盤石、保守王国の強み
上月良祐氏(自民党・現職)は茨城県政界・保守層で絶大な地盤を誇る候補であり、当選は最有力と見られる。元茨城県副知事から参院議員に転身し、前回初当選後は経産副大臣など国政の要職も歴任して実績を積んだ。与党公認候補として国政与党の強固な組織支援を受けるうえ、公明党からも推薦を取り付けており、公明支持母体の票も上乗せできる。この盤石の態勢により、上月氏の基礎票は膨大だ。
実際、最新の世論調査では自民党の支持率は30%台と他党を大きく引き離しており、茨城県でも保守王国と言われるほど自民への忠誠度が高い。有権者の間に一定の逆風があるとはいえ、上月氏陣営は組織票固めと無党派層への浸透を図り、大票田の水戸市や県南地域を中心に精力的に遊説を展開している。選挙戦では、元閣僚の小林鷹之氏が応援演説に駆け付けるなど、党幹部も総力支援して保守層の結集をアピールした。
こうした追い風の中、上月氏の得票は前回(約50万票)を上回る可能性も指摘されている。安全保障や経済政策での実績を訴え、「政治の安定こそ地域発展の鍵」と強調する演説には年配層を中心に支持が厚い。保守分裂の芽もなく、当選はほぼ確実との見方が大勢だ。
小沼巧(立民):野党統一票で2位死守へ
小沼巧氏(立憲民主党・現職)もまた、有利な立場で選挙戦を進めている。当選圏内と目される2議席目をめぐり、小沼氏が野党側の本命としてリードしている構図だ。元経産省職員という異色の経歴を持つ小沼氏は2019年に立民公認で挑み、新人ながら約23.7万票を獲得して2位当選を果たした。現在は立民党県連の代表代行も務め、地元での知名度と支持を着実に固めている。
今回は共産党やれいわ新選組など他の野党勢力が候補を擁立しているものの、事実上「反自民」の受け皿は小沼氏という情勢だ。共産党も対立候補を立てつつ選挙協力の姿勢を見せており、与党に不満を持つ無党派層の多くが小沼氏に流れると見込まれる。街頭演説では「暮らしを守る政治への転換」を訴え、消費税減税や地方経済の活性化など生活者目線の政策を前面に出して支持を呼びかけている。実直な人柄と官僚出身の専門知識への期待もあり、前回支援しなかった層からの票掘り起こしにも成功しつつある。
もっとも、小沼氏にとって油断は禁物だ。立憲民主党の支持率自体は一桁台に低迷しており、党勢頼みでは十分な票を得られない。実際の支持基盤は労組や市民団体など限られるため、陣営はSNS発信や地域密着の対話集会で草の根の支持拡大を図っている。小沼氏自身もTwitterやブログで政策を発信し続け、若者から高齢者まで幅広くアプローチしている状況だ。その甲斐あって概ね順調に支持を集めており、現在は2位当選ラインを死守する可能性が高い。
政党ごとの支持動向や全国的な勢力図を把握したい方は、
👉 比例代表の予想記事
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保守新人の乱立:維新・参政党などが保守票分散
一方、与党支持層や保守系無党派層の中には新顔の保守系候補に期待を寄せる動きもある。今回は日本維新の会、参政党、NHK党、そして無所属の新人と、保守・中道系の新人候補が乱立しており、互いに票を奪い合う構図だ。
まず、日本維新の会新人の北崎瀬里奈氏(35歳)は、元洋菓子職人という異色の肩書きを持つ女性候補だ。維新は大阪発の改革政党として全国的に支持を伸ばしているものの、茨城での組織基盤は弱い。それでも北崎氏は、「既得権打破」「身を切る改革」を掲げて県内を奔走し、維新らしいフットワークの軽さで支持を訴えている。SNS発信も積極的で、カジュアルな言葉で自身の政治信条をTikTokやX(旧Twitter)で発信し、若者層の関心を集めようと努めている。しかし党内では馬場前代表の離党疑惑など逆風も報じられ、支持拡大は思うように進んでいないのが現状だ。保守票の一部を掘り起こす可能性はあるものの、得票は10万台程度に留まりそうで、当選圏には遠い。
さらに注目されるのが参政党新人の桜井祥子氏(41歳)である。参政党は2022年の参院選で台頭した新興政党で、特にSNS上での草の根運動に強みを持つ。桜井氏も自身のInstagramやXで日々情報発信を行い、「政治を諦めないで。これからの若者と子供たちのために」と訴える動画や投稿が若年層の間で拡散されている。参政党のスローガンである「日本人ファースト」という分かりやすいメッセージは20~40代の保守層に響きやすく、実際支持を広げていると維新幹部も警戒するほどだ。桜井氏は県内各地でミニ集会を開き、有志ボランティアと共に手作り感あふれる選挙戦を展開中だ。ただ、知名度や組織力では大政党に及ばず、目標とする10万票に届くかどうかも不透明である。維新と参政党が保守票を分け合う構図のため、両者とも上位には食い込めない見通しが強い。
このほか、極右色の強い日本改革党の石井憲一郎氏(58歳)も立候補している。同党は「NHK党」から分裂した新党で、石井氏はSNS上で保守強硬路線を掲げつつ活動している。しかし政党支持率は極めて低く、石井氏個人の知名度も乏しいことから、得票数はごく限られたものにとどまる可能性が高い。保守系有権者の大半は自民・維新・参政党に流れるとみられ、石井氏が影響を与える範囲はごく局所的だろう。
総じて、複数の保守系新人候補の台頭は上月氏の独走を脅かすまでには至っていない。それどころか票の分散により、結果的に上月氏の一強と小沼氏の安定当選を助ける構図になっている。保守票争奪戦の裏で漁夫の利を得るのは現職2人という皮肉な状況だ。
その他の勢力:共産・無所属・NHK党の動向
主要候補以外では、共産党、無所属、NHK党の各候補もそれぞれ独自の支持層に訴えている。
日本共産党新人の高橋誠一郎氏(30歳)は、党の固定票を背景に堅実な戦いを続ける。高橋氏は党青年局出身で、地域医療の充実や東海第二原発の廃炉などを主張。Twitterでは*「#原発ゼロ」や「#地域医療崩壊を止めろ」*といったハッシュタグを駆使し、政策提起型の発信を行っている。共産党は茨城で一定の支持基盤があり、前回参院選では共産候補が約12万票(12%)を得ている。今回も同程度の票を獲得する可能性が高い。しかし他の野党候補(小沼氏)との競合もあり、支持層が重なる分だけ伸びしろは限られる。高橋氏としてはなんとか10万票台に乗せて党勢を示したいところだが、当選圏には遠く及ばない見通しだ。
無所属新人の牧山康志氏(65歳)は、医師という肩書きを持つ異色の候補だ。医療現場の声を政治に届けたいとの思いから立候補したとされ、政党に属さない「しがらみのなさ」を強調している。牧山氏は地域の病院長など経歴に一定の信頼感があり、医療福祉関係者やその患者・関係者ネットワークから支持を集めようとしている。とはいえ、大きな後ろ盾がない無所属候補の戦いは厳しく、選挙資金や運動員の面でも限界がある。街頭演説でも聴衆はまばらで、SNSでの発信も他候補に比べ目立たない。訴えている政策は極めて現実的かつ穏当だが、それゆえに話題性を欠きメディア露出も少ない。結果として得票は数万規模にとどまり、当選争いには絡めない公算が大きい。
NHK党(政治家女子48党)から立候補した酒井明男氏(50歳)は、いわゆるNHK受信料問題の解決を訴えるシングルイシュー候補だ。酒井氏は農業従事者でもあり、「農村部の声を届ける」として地方の集会に顔を出すなど地道な活動も見せる。しかし第一声の演説からして「まず訴えたいのはNHK問題だ」と語気を強めるなど、主張は終始NHK偏重で一般政策論争からは距離がある。NHK党は前回参院選でも茨城で約6万票(得票率5%強)を獲得しており、一定の固定ファンが存在する。しかし今回は党勢が低下傾向にあり、新鮮味も薄れた。酒井氏の選挙運動も目立った動きはなく、支持拡大は頭打ちのようだ。得票数は前回並みかそれ以下と予想され、当選は望めない。
予想される結果:現職独走、その他は健闘及ばず
以上の情勢を踏まえると、茨城県選挙区の2議席は現職の上月氏(自民)と小沼氏(立民)がそれぞれ死守する公算が大きい。上月氏は圧倒的な組織力で他候補を寄せ付けずトップ当選が確実視される。小沼氏も野党票をまとめ上げて安定した戦いぶりを見せており、終盤で大きな失速がない限り2位当選を果たす見込みだ。
対照的に、第3位以下の候補者は当選圏に届かないものの、それぞれ一定の支持を集めると予想される。維新の北崎氏や参政党の桜井氏は新人ながら健闘し、保守系有権者の一部から支持を得てそれぞれ十数万票規模の票を獲得する可能性がある。共産の高橋氏も党の地力で約10万票前後を維持しそうだ。無所属の牧山氏やNHK党の酒井氏も数万票程度の票を得るかもしれないが、当落には影響しない範囲だろう。日本改革党の石井氏は数万票に満たない微弱な結果に終わると予想される。
今回の参院選茨城県選挙区は、現職2人が他を大きく引き離す**「鉄板」レースとなりつつある。一方で、多様な新人候補の挑戦は有権者に選択肢を提示し、従来の与野党対決とは異なる盛り上がりを見せた点は評価できよう。投開票日には各候補の得票動向にも注目が集まるが、最終的な議席配分は予想通り現職2名の当選**で決着すると考えられる。