参院選2025 神奈川県 選挙予想(予想日:2025年7月10日)
2025年参院選・神奈川県選挙区の最新情勢を、候補者や政党の動向とともに詳しく予測します。
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投票率の予想と根拠
予想投票率: 約52%前後と予想します。2019年の参院選神奈川選挙区の投票率は48.73%、直近の2022年には補欠選挙込みで54.51%まで上昇しました。今回は補欠を含まない通常の改選数4の選挙となり、大きな盛り上がり材料が乏しい一方、物価高や新興勢力の台頭など関心を集める争点もあります。世論調査では「まだ投票先を決めていない」有権者が4割超とされ、無党派層の動向次第で投票率が上下し得ます。期日前投票の浸透や当日の天候も影響しますが、概ね過去平均並みの50%台前半に落ち着くと見込みました。猛暑など気象条件が厳しければやや低下も考えられる一方、主要政党による組織戦やSNSでの呼びかけが奏功すれば50%台半ばに届く可能性もあります。
神奈川県選挙区の情勢分析と予想の根拠
今回の参院選神奈川選挙区(改選数4)では、与野党それぞれの主力候補が序盤から他候補をリードする展開となっています。
南関東エリアでは、以下の選挙区も大きな注目を集めています。
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主要候補がリード:与党VS野党の構図
立憲民主党現職の牧山弘恵氏と、自民党新人の脇雅昭氏が先行しており、この2人がトップ当選圏をうかがう状況です。牧山氏は現職参議院議員で今回が3度目の改選となり、知名度や実績の面で優位に立っています。実際、立憲民主党の支持層の8割以上を固め、無党派層からも約3割の支持を得ていると報じられました。弁護士出身で米国留学経験もある国際派という経歴から都市部中間層にも浸透しやすく、野党第一党の看板候補として盤石の戦いぶりです。
一方、自民党の脇雅昭氏は神奈川県庁の元幹部(産業労働局長)という行政経験を持ち、党公認の新人候補として臨んでいます。前職の自民現職(島村大氏)が急逝したため急遽擁立された経緯もあり知名度はこれからですが、与党の組織力を背景に着実に支持を拡大しています。自民支持層の約6割をまとめているものの、無党派層への浸透には課題を残すと分析されています。これは裏を返せば、残る4割の自民支持層が脇氏以外に流れている可能性を示し、与党内でも支持固めが完全ではない状況です。しかし、小泉進次郎農水相(県連会長)や現職国会議員らが応援に駆けつけ、神奈川県内各地で街頭演説を展開。脇氏本人も精力的に地域を回り、地域密着の政策訴求と笑顔の握手で支持を訴えています。こうした党総力戦の態勢に加え、直近の世論調査で自民党の政党支持率は依然トップクラスにあることから、脇氏は最終的に与党票を大きくまとめて首位争いに加わると見込まれます。
公明党現職の佐々木さやか氏も当選圏を堅実にキープしています。佐々木氏は元文科政務官で弁護士資格も持つ2期目の現職議員。創価学会を支持母体に持つ公明党の候補として、今回も組織戦に強みがあります。情勢分析によれば、公明支持層の9割以上をすでに固めているとのことで、盤石の基礎票に支えられています。公明党の支持母体である創価学会の票は神奈川県内で約50万票規模とも言われ、実際に前回2019年参院選では佐々木氏が約61.5万票を獲得し3位当選しています。今回も同程度の得票が見込まれ、他候補に比べ安定した戦いです。選挙戦では公明党幹部が相次ぎ神奈川入りし、「比例は公明、選挙区は佐々木さやか」の徹底を訴えている模様です。佐々木氏本人も各地で街頭演説をこなし、「子育て支援のさらなる拡充」や「防災・減災対策の強化」など実績と政策を強調して支持を訴えています。組織票+知名度から、佐々木氏の当選確実圏入りは濃厚と予想されます。
以上のように、牧山氏(立民)、脇氏(自民)、佐々木氏(公明)の3名が他を一歩リードしており、この3枠は当選の公算が大きいと言えます。実績のある現職や与党の組織力を持つ候補が強みを発揮し、まず当選圏を固めつつある情勢です。
全国的な政党の得票傾向を踏まえて分析したい方は
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残る1議席をめぐる激戦:野党新人と新興勢力が横一線
4つ目の議席、最後の当選枠をめぐっては複数の新人候補が横一線の激しい競り合いとなっています。特に名前が挙がっているのが、国民民主党新人の籠島彰宏氏, 日本共産党新人の浅賀由香氏, 参政党新人の初鹿野裕樹氏の3名です。JNNの序盤情勢分析でも「4議席目を、国民新人の籠島氏、共産新人の浅賀氏、参政新人の初鹿野氏が激しく競る展開」と報じられており、まさに当落線上の大混戦です。
籠島彰宏氏(国民民主党)は元官僚(農水省職員)の経歴を持つ36歳の新人で、国民民主党が擁立した候補です。国民民主党は前回2019年参院選では旧民進党分裂のあおりもあって神奈川では苦戦し、候補が約12.7万票に留まり当選圏に遠く及びませんでした。しかし今回は与野党の構図が流動化する中で、中道・穏健層の受け皿として一定の支持拡大を狙っています。籠島氏は「若い世代の代表」として経済政策や子育て支援で現実的な路線をアピールし、連合神奈川など労組からの支援も受けている模様です。立憲民主党支持層の一部や無党派中道層からどれだけ票を取り込めるかが鍵となります。情勢報道では浅賀氏・初鹿野氏と並んで「激しく競る」と評価されており、籠島氏が最後の議席に滑り込む可能性は十分にあります。予想獲得票数は約40万票程度と見られ、現状は他の接戦候補とほぼ横並びです。ただし当選ラインを考えるともう一押し票の上積みが必要で、終盤に玉木雄一郎代表ら党幹部が応援に入りテコ入れするかが注目されます。
浅賀由香氏(日本共産党)も最後の1議席を狙う有力候補です。浅賀氏は党県副委員長を務める45歳の新人で、長年神奈川の平和運動や市民運動に携わってきました。共産党は神奈川県で一定の組織票と支持基盤を持ち、2019年参院選では候補が約42.2万票を獲得して次点まで迫った経緯があります(当時4位当選の維新候補は約57.6万票)。今回も浅賀氏は共産党支持層をほぼ固めており(共産党の支持率は一桁台ながらコアな支持層は組織立って投票に向かう傾向があります)、さらに他の野党支持層や無党派層への浸透を図っています。JNN情勢でも名前が挙がっている通り、浅賀氏は当落線上の一角に位置しているとみられます。共産党は物価高対策としての消費税減税や平和主義を前面に掲げ、浅賀氏自身も「暮らしを守る政治」を訴えて精力的に街頭に立っています。神奈川のリベラル・左派層の票をどこまで総取りできるかが勝負ですが、立憲の牧山氏が当確圏であるため野党票の一部が浅賀氏に流れやすい状況とも考えられます。過去の例では共産候補が40万票以上を得ても議席に届かなかったことがありますが、今回は保守系候補が乱立し票割れする可能性があるため、浅賀氏が約35~40万票台で僅差の当選圏に滑り込むシナリオも十分あり得ます。
初鹿野裕樹氏(参政党)も台風の目となっています。初鹿野氏は元警視庁警察官という異色の経歴を持つ47歳(新人)で、急成長中の参政党からの公認候補です。参政党は前回2022年の参院選で比例代表で議席を獲得し知名度を上げており、神奈川でも支持者を増やしています。初鹿野氏は主にSNSやインターネット上で積極的に情報発信して若年層の支持を集めているほか、治安維持や行政改革といったテーマで保守層にも訴えかけています。序盤情勢では「横一線」で激戦との評価が示され、浅賀氏・籠島氏と並ぶ当落線上の有力候補です。参政党は固定票こそまだ大きくないものの、昨年来のブームで無党派層や既存政党不満層から一定の票を得る可能性があります。初鹿野氏自身、「しがらみのない改革」と警察官の現場経験を活かした政策を掲げており、市民の関心を引く演説を展開しています。前回2022年参院選で神奈川選挙区の参政党候補(藤村晃子氏)は約12万票(約2.95%)に留まりましたが、今回は政党知名度上昇に伴いその倍以上の票を獲得する可能性があります。予想では30万票台半ばまで伸ばし、他の勢力次第では逆転当選も狙える位置につけると考えられます。
以上3名の他にも、日本維新の会新人の千葉修平氏も虎視眈々と4位争いを窺っています。維新は2019年に松沢成文氏が神奈川で議席を獲得し(約57万票、4位当選)、現在も松沢氏が現職として活動中ですが、今回は改選ではありません。しかし維新は勢いのある政党だけに2議席目獲得を目指し、新人の千葉氏(行政書士出身、53歳)を擁立しました。
千葉氏は松沢成文参議院議員の元秘書であり、松沢氏と共に県内各地を遊説して知名度向上に努めています。とはいえJNN序盤情勢では「浸透に課題」とされ、現時点では当落線上の争いから一歩後退しているとの分析です。維新支持層は松沢氏という看板候補が別にいるためか、千葉氏個人への支持浸透が遅れているようです。報道によれば、千葉氏は知名度拡大を急いでいるが依然厳しい情勢とされ、現状では前述の3候補(籠島・浅賀・初鹿野)に及ばない票数に留まる見通しです。予想得票は20万票台後半程度ですが、残り期間で浮動票を取り込めれば逆転の可能性もゼロではありません。維新は全国的な支持拡大傾向にあるため、終盤情勢次第では千葉氏が一気に浮上するシナリオも考えられます。
このように、最後の1議席をめぐっては野党新人(国民・共産)や新興勢力(参政・維新)が絡む混戦となっています。票読み上は僅差の戦いであり、開票日まで目が離せません。実際、前回2022年の神奈川選挙区(改選5)では5位当選の立民候補が約39万票、次点候補は約35万票という接戦でした。今回も当選ラインはおおむね40万票前後と予想され、上記の候補者たちはそのラインを伺う位置にいます。無党派層の動向や投票率次第で、4位争いの結果は大きく変わる可能性があります。
その他の候補:知名度不足で苦戦
上位争いからは後退していますが、その他の候補者もそれぞれ特色ある戦いを展開しています。社会民主党新人の金子豊貴男氏(75歳、元相模原市議)は高齢ながら地元議員経験を活かして支持を訴えています。社民党は支持基盤が限定的で、前回2019年は約6.17万票(得票率1.69%)に留まりました。金子氏も組織票は労組票などわずかで、情勢的には支持が広がらず厳しいとの分析です。予想得票数も数万票規模にとどまる見通しです。
NHK党(政治家女子48党に党名変更)の堀川圭輔氏(51歳)はNHK受信料問題を訴える候補ですが、党勢の低迷もあり苦戦しています。NHK党は2019年に神奈川で約7.9万票(2.17%)を得た実績がありますが、党首交代やガーシー騒動などで支持離れが進み、今回は浸透できていない状況です。堀川氏はYouTubeや街頭で精力的に活動し一定の支持者はいますが、当選圏には遠く、予想得票も5万票程度と見込まれます。
注目の新興勢力では、「反ワクチン・反マスク」など独自路線を掲げる政治団体無所属連合の内海聡氏(50歳)がいます。内海氏は医師であり、代替医療や陰謀論的主張で知られる人物です。無所属連合は全国で10人を擁立し話題となりましたが、内海氏以外の知名度は低く、神奈川でも支持はごく一部に限られています。「日本の状況は切迫している」と訴える独特の選挙戦ながら、主張が過激なこともあり支持層は固定的です。情勢的にも支持が広がらず非常に厳しいとの見方で、予想得票も5万票前後でしょう。
また、新党のチームみらい公認の河合道雄氏(34歳)も立候補しています。河合氏は政治団体「チームみらい」の一員で、若者を中心に政治意識向上を図る活動をしています。しかし組織規模が小さく、選挙戦でも埋没気味です。現状で目立った支持拡大はなく、得票も数万票規模にとどまると見られます。
日本改革党からは2名が立候補しています。同党はネット保守系の小規模政党で、元都議の姫乃たま氏(党首、比例区立候補)らが所属します。神奈川選挙区では畠山貴弘氏(45歳)と佐久間吾一氏(59歳)がそれぞれ党公認で出馬していますが、2人で票を食い合う形となり苦戦必至です。日本改革党は在日外国人問題や防衛強化などを主張する右派政党ですが、知名度は低く、主要候補に比べ街頭での聴衆もまばらです。畠山氏・佐久間氏ともに支持はごく限られ、一部ネット上での支援にとどまっているのが現状で、両名合わせても数万票程度ではないかと予想されます。当然ながら当選圏には遠い状況です。
最後に、無所属のみしまりえ氏(64歳)と綾久志氏(78歳)についてです。みしまりえ氏(本名:三島理恵)は土地家屋調査士の女性で、行政の各種健診の見直しなどユニークな政策を掲げています。自身の名前をひらがな表記にするなど親しみやすさをアピールしていますが、残念ながら一般への周知は進んでいません。綾久志氏は政治団体「日本誠真会」から立候補した高齢の男性候補で、こちらも知名度はほぼ皆無に近い状態です。綾氏は藤沢市を拠点に活動する保守系団体の関係者とみられますが、支持は身内のみと推測されます。両者とも予想得票は1~2万票程度、当選はおろか供託金没収ライン(得票率10%未満)を大きく下回る可能性があります。
支持層固めと無党派層の行方が勝敗を左右
以上の情勢を総合すると、神奈川選挙区では上位3名(牧山・脇・佐々木)が当選確実圏、残る1議席を4~5名の新人候補が争う構図となっています。勝敗を決するポイントは大きく二つあります。一つは各候補の支持層固めの成否、もう一つは無党派層の票の行方です。
まず支持層固めについては、先述の通り牧山氏(立民)は立民支持層の8割以上を固め、佐々木氏(公明)は公明支持層の9割以上を押さえ、堅実な戦いを展開しています。一方で自民の脇氏は自民支持層の6割程度の取り込みに留まっており、残りの自民支持票の動向が注目されます。これらは組織の締め付けとも言え、終盤に向け各陣営は「まだ支持を固めきれていない層」への働きかけを一層強めるでしょう。例えば自民は脇氏への支持を徹底するため企業団体や職域支部へのテコ入れを図り、公明は学会員以外の支持拡大(いわゆる「創価票」以外の浮動票獲得)にも力を入れると見られます。
次に無党派層の動向です。神奈川県は都市部を抱え無党派比率が高い傾向がありますが、今回の序盤調査では有権者の4割以上が投票先未定と答えました。この「浮動票」の取り込みが4位争いの決め手になります。牧山氏は無党派層の約3割を既に取り込んでいるとされ、野党候補の中では頭一つ抜けていますが、残る無党派票の多くは誰に流れるか読めません。一般に無党派層は情勢の優勢候補に流れる傾向も指摘されますが、今回は4位争いが混沌としているため支持が割れる可能性があります。共産の浅賀氏はリベラル層の無党派票を狙い、国民の籠島氏や維新の千葉氏、参政の初鹿野氏は中道保守・改革志向の無党派層にアピールしています。それぞれ主張に特徴があるため、無党派層の関心事(例えば経済政策重視なら国民、体制批判なら参政党、安定志向なら与党系)によって票の流れが変わるでしょう。
過去の選挙結果から見えるもの
過去の神奈川選挙区の結果を振り返ると、当選ラインの目安が浮かび上がります。2019年(改選数4)では4位当選が約57.5万票、次点は約42万票で、共産候補が善戦及ばず涙を呑みました。同様に2022年(改選数5)では5位当選が約39.4万票、次点が約35.4万票と僅差で、当落の明暗を分けています。これらから、改選4議席の選挙で当選に必要な票数はおよそ40~50万票台後半と推測できます。今回も有効投票総数がおよそ380~400万票程度と見積もれば、4位当選ラインは45万票前後になる可能性があります。そうなると、序盤情勢で30万票台と予想される候補はもう一段の上積みが必要になります。各候補陣営とも「あとプラス10万票」を目標に掲げて終盤戦に挑む構えです。
また、前回2019年に日本維新の会の松沢氏が現職として4位当選し、以降維新は神奈川で一定の存在感を示しています。しかし今回は松沢氏が不出馬(任期中)で新人候補に切り替わったため、維新票の行方が流動的です。一部は同じ改革志向の国民民主や参政党へ流れる可能性があります。実際、国民の籠島氏や参政の初鹿野氏の支持には「以前は維新支持だった」という層も含まれているようです。
保守票・改革票の取り合いという視点では、自民脇氏・維新千葉氏・国民籠島氏・参政初鹿野氏・改革党候補らが広義では競合関係にあり、互いに票を食い合っている面があります。その一方でリベラル票は牧山氏(立民)と浅賀氏(共産)にほぼ集約されており、こちらは比較的すみ分けが明確です。過去選挙との連続性を考慮すると、保守分裂選挙となった場合に浮動票をまとめきれず、共産候補が漁夫の利で滑り込むケースも考えられます。いずれにせよ、過去データが示す当選ラインと現在の各候補の勢いを照らし合わせると、最後の議席を誰が射止めるかはまさに紙一重の情勢です。
メディア露出とSNSの影響
現代の選挙戦では、テレビ・新聞など既存メディアでの露出やSNSでの情報発信力も無視できない要素です。主要候補では牧山氏や脇氏はテレビ討論会やニュースで取り上げられる機会が多く、知名度向上に繋がっています。佐々木氏も与党の現職として公示前から各種報道で名前が出ており、有権者認知は高い水準です。これに対し新人候補の多くは報道露出が限られるため、自力でSNSを駆使して支持拡大を図る戦略を取っています。参政党の初鹿野氏はYouTubeやTwitter(現X)でフォロワーを増やし、政策主張を積極的に発信しています。
無所属連合の内海氏も独自のYouTubeチャンネルで記者会見動画を公開し、支持者との双方向コミュニケーションを図っています。もっとも、SNS上の支持の盛り上がりがそのまま得票に直結するわけではありません。例えば内海氏の発信内容は過激で一般層には届きにくいですし、参政党支持者のネット熱は実際の投票行動にどこまで繋がるか不透明です。一方、牧山氏や脇氏もTwitterアカウントで日々活動報告や政策を投稿し、デジタル広報に力を入れています。特に脇氏は「よんなな会」(同世代の経営者や地方議員ネットワーク)での活動経験もありSNS慣れしています。主要候補はネットとリアル両面から、有権者との接点を増やす努力をしています。
テレビや新聞の情勢報道も有権者心理に影響します。「○○氏優勢」「△△氏苦戦」といった見出しが出れば、浮動票が勝ち馬に流れたり、支持者が引き締まったりする効果があります。今回TBSなどが伝えた「牧山氏・脇氏が先行、佐々木氏優勢、4議席目は横一線」との報道は、各陣営の戦略にも影響を与えているでしょう。優勢と報じられた候補は気を緩めず支持固めに注力し、横一線と言われた候補はなんとか一歩抜け出そうと最後の訴えに力を入れるはずです。情勢報道に名前すら出なかった泡沫候補にとっては厳しい現実ですが、こうした報道を逆手に取り「メディアは本当の民意を報じない」などと訴える候補(例えば諸派系)も散見されます。しかし大勢に影響はなく、やはりメディア露出の多寡は支持拡大の勢いに直結しているのが実情です。
総合評価:当選予想と今後の注目点
以上の分析を踏まえ、本稿では当選予想として脇雅昭氏(自民)、牧山弘恵氏(立民)、佐々木さやか氏(公明)、籠島彰宏氏(国民)の4名を挙げました。脇氏・牧山氏・佐々木氏の当選はほぼ確実圏で、残る1議席を僅差で籠島氏が制すると見立てています。籠島氏を当選予想とした根拠は、無党派層や他党保守票の一部を取り込んで最終的に40万票台に乗せる可能性が高いと判断したためです。もっとも、この4人目の枠については浅賀氏(共産)や初鹿野氏(参政)をはじめ複数候補にチャンスがあり、情勢は流動的です。直前の情勢調査や有権者の投票行動いかんでは当落予想が覆る可能性も十分あります。その意味で神奈川選挙区は「3強+大混戦」の様相を呈しており、最後まで目が離せない選挙区と言えるでしょう。
今後の注目点としては、まず各党大物の応援演説がどこに入るかが挙げられます。自民党は岸田首相や人気の小泉進次郎氏を投入するか、立憲民主党は泉健太代表や地元選出の議員をどう動員するか、公明党は山口代表らの集票力ある演説会をどれだけ開けるか――これらが終盤戦の空気を左右します。また、維新や参政党など新顔の追い上げにも引き続き注目です。特に維新の千葉氏は松沢氏の応援でどこまで追い上げるか、参政党の初鹿野氏がネット発の支持を実票に結び付けられるかは、新興勢力の底力を占う試金石となります。
最後に、有権者の投票行動そのものにも触れておきます。神奈川県は全国的にも有権者数の多い大都市圏であり、その選択は参院選全体の趨勢にも影響を与えます。今回の選挙では、政治への信頼回復や経済政策、平和安全保障など様々な論点がありますが、こうした論点が神奈川の有権者一人ひとりにどう響いたかが開票結果に表れるでしょう。特に無党派層の多いこの選挙区では、「なんとなく今のままが良い」と感じれば安定志向の与党候補へ、「変えてほしい」と思えば野党・新勢力候補へと票が流れます。神奈川県選挙区の結果は、与党が順当に議席を確保するのか、野党・第三極が躍進するのか、日本の政治潮流を見る上でも重要な指標となりそうです。
以上の情勢分析に基づき、現時点での当選予想と各候補の予想得票数を提示しました。実際の投開票日まで情勢は変化し得るものの、「参院選2025神奈川県選挙区」の結果は上記のようなラインナップと票数で落ち着くと見込まれます。当日の開票結果がどうなるか、引き続き注目していきたいと思います。