参院選2025 大阪府 選挙予想(予想日:2025年7月10日)
2025年参院選・大阪府選挙区の情勢を、注目候補や政党の動きをもとに詳しく予測します。
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大阪府選挙区の情勢分析
維新が2議席を堅守、残る2議席をめぐり激戦
大阪府選挙区(改選4)は、日本維新の会の地盤であり、過去3回の参院選では維新が毎回2議席を獲得、自民党と公明党が残る議席を分け合ってきました。今回も日本維新の会は2名(佐々木りえ氏・岡崎太氏)を公認し、改選2議席の死守を狙っています。一方、自民党は前職の太田房江氏が勇退し新人の柳本あきら氏を擁立、公明党は現職の杉ひさたけ氏が連続出馬で議席維持を目指します。また、新興政党の参政党・宮出ちさと氏が台風の目となり、主要政党候補と互角に渡り合う情勢です。
序盤の情勢調査では、維新・佐々木りえ氏が一歩リードしており、公明・杉氏、維新・岡崎氏、自民・柳本氏、参政・宮出氏の4名がほぼ横一線で追う混戦となっています。上位4人に与えられる当選枠をめぐって、この5人の中から誰が脱落するかが最大の焦点です。現時点の予想では、地力で勝る維新2名(佐々木氏・岡崎氏)と、組織票の堅い公明現職(杉氏)は当選圏内とみられます。最後の1議席を自民新人(柳本氏)と参政新人(宮出氏)が激しく争う展開で、わずかな票差で当落が決まる可能性があります。
維新の強み:圧倒的な地盤と支持層の拡大
日本維新の会(大阪維新の会)は大阪で圧倒的な支持基盤を持っています。2023年の大阪府知事選挙では、維新の吉村洋文知事が約243万票を獲得し圧勝するなど、府民からの信任は依然として厚い状況です。参院選でも維新は2019年に大阪で2議席(計約139万票)、2022年も2議席(計約146万票)を獲得しており、今回も2議席確保は既定路線との見方が強いです。
維新候補の佐々木りえ氏(元大阪市議)は知名度では他候補を一歩リードし、維新代表の吉村知事も応援演説に駆けつけ支持を訴えています。佐々木氏は幅広い世代から支持を集め、序盤情勢でも「先行している」と報じられました。もう一人の維新候補岡崎太(おかざき ふとし)氏も新人ながら、維新支持層に支えられて順調に浸透しつつあります。維新は無党派層の取り込みにも長けており、今回も無党派層から相当の票を得る戦略です。維新支持層は大阪府内で依然トップクラスであり(全国世論調査でも維新支持率は自民党に次ぐ第2位)、その強固な地盤が2人の候補を底支えしています。
公明・自民の組織票:公明は盤石、自民はやや不安
与党勢力では、公明党の杉ひさたけ氏(現職)が安定した戦いを見せています。公明党は創価学会の組織票が固く、杉氏は公明支持層の9割以上を固めていると伝えられます。公明党は前回2019年参院選大阪でも約59万票を獲得し当選(杉氏)しており、今回も同程度の得票が期待できます。公明は自民党支持層からの一部支援も受けつつ、まず当選圏内を守る見通しです。
一方、自民党の柳本あきら氏(新人)は序盤やや苦戦しています。柳本氏の擁立は公示1ヶ月前の6月と遅く、自民党大阪府連内の調整にも時間を要しました。その影響もあってか「自民支持層の支持固めが5割台に留まっている」との報道もあります。大阪では維新に押され気味の自民党ですが、国政与党としての組織力・知名度は依然侮れません。柳本氏自身は大阪市議・市長選などを戦った経験があり知名度はありますが、支持基盤の強さでは維新・公明に劣ります。自民党は公明党との選挙協力もあり、公明支持層の一部協力も得ながら柳本氏当選を目指します。ただ情勢的には、柳本氏と宮出氏(参政)による接戦との見方が強く、自民が大阪で議席を失う可能性も現実味を帯びています。
新興勢力・野党の動向:参政党が躍進、既存野党は苦戦
今回特徴的なのは、新興政党である参政党の宮出ちさと氏が有力候補の一角に食い込んでいる点です。宮出氏(大阪府出身・40歳)は若年層を中心に支持を広げており、序盤情勢でも維新・自民・公明の候補と「横一線」に並ぶ健闘を見せています。参政党は2022年の参院選比例で議席を獲得して以降、地方でも支持を伸ばしており、大阪でも街頭演説やSNSを通じた草の根運動で支持を拡大しました。宮出氏本人のX(旧Twitter)フォロワー数は1万人を超えており、SNS発信力で他候補をリードしています。「政治を国民の手に取り戻す」「若者にツケを残さない」といった参政党のメッセージがネット世代に響き、宮出氏陣営の集会には若い有権者が目立ちます。組織基盤では既成政党に劣る参政党ですが、このまま支持を広げれば大穴的存在として自民党の議席を脅かす可能性があります。
一方で、従来野党勢力である立憲民主党・日本共産党は苦戦しています。立憲は新人の橋口れい氏を擁立しましたが、維新や参政党に支持を奪われ、現状では当選圏に遠い状況です。立憲は前回2019年に大阪で約35万票(候補:亀石倫子氏)を獲得しましたが、今回はそこまで届かないとの見方もあります。共産党も清水ただし氏(元衆院議員)を立てていますが、党勢の低迷もあり支持拡大に苦心しています。共産党前職の辰巳孝太郎氏が2019年に約38万票で次点、22年も約33万票に留まり落選しており、清水氏も当選ラインの50万票超には届かない見通しです。
国民民主党の渡邉(渡辺)りお氏(新人)も埋没気味で、支持は伸び悩んでいます。国民民主は大阪では支持層が薄く、前回2019年候補のにしゃんた氏は約13万票止まりでした。今回も渡邉氏の得票は10万票台程度と予想され、当選圏には遠いでしょう。
その他の候補者と選挙区特有の構図
上記以外にも、大阪府選挙区には計19名もの多彩な候補が立候補しています。著名人では俳優・歌手の世良公則氏(69歳・無所属)が挙げられます。世良氏は大阪出身の有名人として注目を集め、公示直後は話題になりました。しかし政党の支援なく組織票に乏しいため、得票は一定数に留まる見込みです(情勢分析でも「苦しい展開」と報じられました)。それでも、無党派層や往年のファンからの支持で十数万票規模を得て、野党候補と競り合う可能性はあります。
また、保守系では自民・維新以外に日本保守党の正木まき氏(46歳)や新党くにもりの稲垣ひでや氏(56歳)といった右派色の強い候補が出馬しており、伝統的保守層の一部票を分散させる要因となりそうです。特に正木氏は元東京都知事候補の団体から派生した新党の公認候補ですが、支持基盤は限定的で当選圏には届かない見通しです。稲垣氏の「新党くにもり」は政策的に保守強硬路線を掲げていますが、前回参院選の比例得票はごくわずか(全国で数千票)であり、今回大阪でも極めて厳しい戦いでしょう。
その他にも、NHK党(現・政治家女子48党)の武内隆氏、諸派の瀬戸弘幸氏(日本改革党)、吉野じゅんこ氏(日本誠真会)、橋口かずや氏(無所属連合)らが立候補しています。これらの候補は政治的主張をアピールする場として出馬している面が強く、選挙戦終盤でも支持は広がっていません。「<span style=”white-space:nowrap;”>救世主作る党</span>」の上妻敬二氏に至っては候補者ウェブサイト欄にYouTubeチャンネルを掲載しており、ネット上で独自の支持者に訴える戦術ですが、得票数はごくわずかと予想されます。諸派・無所属候補はあわせて数万票程度の票を獲得し、主要候補の当落に直接影響する可能性は低いでしょう。
全体として、今回の大阪選挙区は「維新vs自公vs新興勢力」という構図になっています。大阪特有の与党(自公)対維新の対決に加え、野党共闘の不在(立憲・国民・共産がバラバラに候補擁立)や、保守分裂(自民系以外の右派ミニ政党乱立)も相まって、従来にない複雑な情勢です。維新と公明が堅調な一方、残る2議席を巡る競争は最後までもつれる可能性が高く、投票日まで情勢から目が離せません。
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予想投票率:50%前後と微増か
大阪府選挙区の投票率は、2019年48.63%→2022年約50%強(推計)と推移してきました。2025年は前回並み、もしくはやや上回る50%前後と予想します。要因として、維新 vs. 自公 vs. 参政党という新旧入り混じる激戦構図が有権者の関心を高めている点が挙げられます。特に参政党や有名人候補の参戦で若年層・無党派層が投票所に足を運ぶ動きが出れば、投票率を押し上げる可能性があります。一方で、依然として投票先未定の層が全体の4割以上に上る調査結果もあり、関心の低い層が棄権すれば伸び悩む可能性も残ります。総じて、有権者の注目度は高く、大幅な低下は考えにくいため、前回並みの50%程度(±2ポイント)に落ち着くと見込まれます。
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まとめと展望
以上の分析を踏まえ、本選挙区では日本維新の会が安定の2議席確保、そして公明党が議席維持を果たす可能性が高くなっています。残る1議席をめぐって自民党と参政党が競り合う構図で、最終盤の情勢次第では自民党が議席を失う波乱も現実味を帯びています。他の野党候補や諸派については厳しい戦いで、当選ラインには届かない見通しです。
選挙戦終盤には各党要人の応援やテレビ討論・SNS発信なども活発化するでしょう。特にSNSでは維新や参政党が積極的な発信を続け、若い世代の投票行動に影響を与える可能性があります。約4割とされる浮動票の行方が勝敗を決する構図であり、最後まで気の抜けない戦いとなりそうです。開票結果次第では大阪における既成政党勢力図に変化が生じる可能性もあり、全国的にも注目度の高い選挙区となっています。