2025年参院選・香川県選挙区の最新情勢をわかりやすく解説します。
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想定投票率
約 50%(前回2019年参院選の香川県投票率49.22%と同水準か、激戦により僅かに上昇すると予想)。有権者の約半数が投票に赴く計算となる。
香川選挙区の情勢概要
参院選2025香川選挙区(改選数1)は、与野党激突の激戦区となっています。現職の自民党候補と、国民民主党候補(野党統一候補)が拮抗し、他の新人候補4人は大きく水をあけられている状況です。各種序盤情勢調査でも、国民民主党の新人・原田秀一氏がやや先行し、自民党現職・三宅伸吾氏が激しく追う展開となりました。残る参政党・共産党・無所属・NHK党の4候補は苦戦と報じられ、当選圏には遠いとの分析です。一騎打ち同然の構図の中、投開票日まで情勢が流動的であり、有権者の半数近くが「まだ投票先を決めていない」との調査結果もあります。以下、主要候補を中心に情勢の詳細と当選予想の根拠を分析します。
与野党一騎打ち:主要候補の比較
自民党・現職:三宅伸吾(63歳)
現職の三宅伸吾氏(自民党)は参議院財政金融委員長も務める実力者で、香川選挙区の議席を2010年以降守ってきた与党候補です。前回2019年参院選では約19万6千票(得票率54.0%)を獲得して当選しており、野党統一候補に約4万5千票差をつけました。盤石にも見える自民党の牙城ですが、今回は様相が異なります。
三宅氏の選挙戦術は伝統的に組織戦が中心です。自民党香川県連や地元後援会の総力戦に加え、公明党支持層の支援も期待されます。ただし、今回は公明党側にスキャンダル問題があり、「これまでと異なる動きが見られるかもしれない」との指摘もあります。創価学会票の行方が読みにくく、従来ほどの盤石さは欠く可能性があります。
陣営は危機感を強め、平井卓也デジタル相や小林鷹之前大臣など与党幹部が次々と香川入りし三宅氏支援に奔走しました。SNS対策として本人も「三宅しんごTV」と銘打ったYouTubeチャンネルでPRし、X(旧Twitter)にも公式アカウントを持って情報発信しています。もっとも三宅氏本人は63歳と高齢で、ネット発信はやや控えめですが、陣営スタッフがデジタル広報を補完しています。
支持層の動向を見ると、三宅氏は高齢層ほど支持率が高く、70代以上では圧倒的優位とされます。一方、30代以下の若年層での支持は伸び悩んでおり、ここが弱点です。序盤調査では依然として自民党支持層の多数を固めているものの、無党派層からの支持獲得には苦戦しています。自民党の組織力と知名度で最後の追い上げを図りますが、現職ゆえの緩みへの警戒感も漂っています。
国民民主党・新人:原田秀一(52歳)
野党側の事実上の統一候補が原田秀一氏(国民民主党)です。玉木雄一郎代表の地元・香川で、立憲民主党が候補擁立を見送ったことで実現した野党一本化候補となります。原田氏は元外資系証券マンという異色の経歴を持ち、地元さぬき市出身ながら長く東京や海外で活躍してきました。2024年に国民民主党香川県連代表に就任し、玉木代表の後押しで満を持して立候補しています。
原田陣営の強みは、まず野党勢力の結集です。立憲民主党の小川淳也幹事長も香川出身であり、立民支持層も今回原田氏を支援するとみられます。共産党は独自候補を立てましたが、主要な無党派・リベラル層の多くは「反自民」の受け皿として原田氏に流れる構図です。また、国民民主党は昨年の衆院比例香川ブロックで約10万票を獲得し、自民との差を2万票強まで縮めた実績があります。この地力の強さが今回の土台です。
さらに注目すべきは原田氏の支持拡大の幅です。毎日新聞の特別世論調査によれば、原田氏は参政党支持層をも取り込み、国民民主の支持層は言うに及ばず、自民支持層からも一定数の支持を得ています。とりわけ18~29歳の若年層で高い支持を受けており、これはSNS戦略の奏功と考えられます。原田氏本人はX(Twitter)やFacebookで精力的に情報発信し、玉木代表自身も連日SNSで香川の情勢をアピールしています。街頭活動でも玉木代表や小川幹事長が原田氏とともに県内各地を遊説し、連日大規模集会で支持固めを図りました。こうした総力戦により、序盤情勢では「国民民主・原田氏がやや先行」との結果を引き出しています。
原田氏優勢の背景には、与党への逆風もあります。岸田政権の支持率低迷や物価高への不満が全国的に野党に追い風となっており、香川でも例外ではありません。無党派層や若者の間で「一度変化を」との機運が高まっており、原田氏がそこを巧みに取り込んでいます。もっとも、投票日の直前情勢では依然大接戦との報道もあり、与党筋からは「最後は組織力で逆転可能」との声も出ています。原田氏陣営に油断はなく、終盤まで徹底して支持固めと浮動票の取り込みを続ける構えです。
四国ブロックや瀬戸内海沿岸では、以下の選挙区も注目されています。
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その他の候補(参政・共産・無所属・NHK党)
上述2名以外の4候補はいずれも新人で、現状では当選圏から大きく離れています。しかし、それぞれ独自の主張で一定の支持層を狙っています。
参政党の小林なおみ氏(51歳)は、主婦出身の保守系新人です。参政党公認として全国区の知名度は低いものの、「日本が大好きです」というキャッチフレーズで保守層や政治不信層にアピールしています。小林氏はSNSを最大限に活用しており、X上では歴史や伝統を守るナショナリスティックな発信で支持者を鼓舞しています。またYouTubeで街頭演説の動画配信を積極的に行い、党勢拡大中の参政党らしくネット戦を展開しました。序盤情勢では得票率一桁台ながら他の泡沫候補よりは頭一つ抜けているとされ、第3位グループにつけています。予想得票数は約2万票程度と見込まれ、2019年参院選でNHK党候補が得た約1.6万票を上回る可能性もあります。
共産党の長尾まさき氏(36歳)は、党県委員会職員・「しんぶん赤旗」記者という経歴のジャーナリスト候補です。共産党は2019年は野党統一のため候補を降ろしましたが、今回は独自候補を擁立しました。長尾氏本人は若く、支持層も党のコアな支持者や一部リベラル層に限られるため、序盤調査では苦戦が伝えられています。党派間の野党競合もあり得票は伸び悩みそうですが、組織票中心に1~1.5万票規模は確保するとみられます。なお長尾氏は自身の名「真希」の読みを「まさき」と読ませており、公報などではかなで表記して周知を図りました。SNSでは日本共産党香川県委員会のYouTubeやXアカウントを通じて発信し、訴えた政策は消費税減税や平和外交など全国的な党公約と軌を一にしています。
無所属の町川ジュンコ氏(66歳)は元国会議員秘書で、地域政党「香川未来政策研究会」代表という肩書きを持ちます。かつて日本維新の会から衆院選に立候補した経歴もあり、保守改革派的な主張を掲げます。今回無所属で立った背景には、既成政党に頼らず無党派層の受け皿を目指す意図があります。町川氏は「行政の見直し」「消費税廃止」「四国新幹線誘致」「ベーシックインカム導入」など大胆な地域政策・経済政策を掲げました。しかし知名度・組織力とも不足は否めず、序盤情勢では支持が広がっていません。X(旧Twitter)では本人アカウントを持ち地道に訴えましたが、メディア露出も少なく苦戦が続いています。得票は1万票前後、全候補中5位程度が見込まれます。
NHK党の野呂美和子氏(61歳)は、「NHK受信料問題」の周知を掲げる諸派候補です。NHK党(旧称N国党)は毎回各地に候補を擁立しますが、野呂氏も香川で立候補表明の記者会見を行い、「不法移民問題」など独自の主張も展開しました。しかしながら支持基盤は極めて限られ、選挙戦でも目立った活動は伝えられていません。2019年参院選で同党候補が香川で得た約1.6万票が一つの目安ですが、今回は他の新興勢力(参政党など)に票が流れる可能性が高く、数千票規模に留まると予想されます。知名度向上策として政見放送やネット動画は活用しましたが、街頭演説は少なく、終盤も泡沫扱いが続きました。
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政党勢力と支持動向の分析
香川県の有権者動向を見ると、近年は保守王国から変化の兆しが見られます。自民党は依然強いものの、野党勢力が着実に地盤を築いてきました。昨年の衆院選比例代表では、自民党に対し国民民主党が約10万票を獲得し肉薄。立憲民主党も約6万票台を保持しています。一方、新興の参政党が比例で約8%まで支持を伸ばし、存在感を示しました。こうした数字から、香川では自民の一強体制が揺らぎ、複数政党が拮抗する様相です。
今回、野党統一効果で国民民主党+立憲民主党の支持基盤が原田氏に集約されました。これに加えて参政党支持層や無党派層の一部が原田氏に流入しており、反自民票の受け皿が一本化された点は大きな変化です。加えて、地元が同じ玉木雄一郎代表(国民民主)と小川淳也幹事長(立憲民主)の存在感もあって、「オール野党vs自民」の構図が有権者に明確に伝わりました。保守分裂要素は皆無ではないものの、町川氏(元維新系)やNHK党候補への流出はごく限定的とみられます。
与党側は、自民党支持層と公明党支持層の結集がカギです。自民支持層の約2割弱が野党候補に流れるとのデータもあり、必ずしも盤石ではありません。また公明党支持票については前述のように不確実性があります。ただし自民党は県内各種団体(農協、商工会、建設業界など)に強固な地盤を持ち、期日前投票の組織動員などで最後の追い込みを図っています。岸田文雄首相はじめ与党幹部の応援演説も相次ぎ、危機感の共有が進みました。
地域別に見ると、県都高松市や坂出市など都市部では野党候補が優勢との見方があります。一方、郡部・離島部では地縁・看板のある自民現職が強く、地域差が出ている模様です。一般に野党は都市票を伸ばし、地方で差を詰める戦略ですが、香川の場合は「違う次元」の戦いになっているとも言われます。すなわち、都市部以外でも国民民主が浸透し、自民と互角以上の票を取る地区が出始めているのです。これは玉木代表が県内をくまなく歩き支持を広げてきた成果とも言えます。
メディア各社の終盤情勢報道を総合すると、「依然として予断を許さない接戦」「僅差で野党リード」「与党現職が巻き返し中」など微妙なニュアンスが飛び交っています。読売・朝日・毎日など大手調査はいずれも優劣を明記しており、原田氏優勢で三宅氏猛追という評価が大勢です。しかしながら有権者の約5割が投票先未定とのデータもあり、最後まで情勢は流動的といえます。
当選予想の根拠
以上の分析を踏まえ、当選予想は僅差で原田秀一氏(国民民主党)としました。予想獲得票数は原田氏約17万票、三宅氏約16.5万票で、その差は数千票程度の大接戦と見ます。以下に主な根拠をまとめます。
- 情勢調査でのリード:【序盤調査】原田氏が「やや先行」、三宅氏が「追う」展開と報じられたことは決定的な材料です。複数の調査で原田氏優位が示されており、終盤までその傾向が維持されたと判断します。朝日新聞も「原田氏やや先行、三宅氏猛追」と伝えており、リードは小さいながら一貫して野党新人が上回っていました。
- 野党票の集約:立憲民主党が候補を立てず、共産党以外の主要野党支持層が原田氏にまとまった効果は大きいです。2019年に野党統一候補(無所属・尾田氏)が約15万票を得ましたが、今回はそれを上回る票を原田氏が獲得すると予想されます。立民+国民の比例合計票(約16万票規模)に加え、玉木代表の人気や無党派層の上積みが期待できるため、17万票前後は十分射程圏内です。
- 若年層・無党派の動向:原田氏が18~30代の支持を集めている点は、投票率次第ではありますが当落を左右します。香川でも若年層の投票率は低めとされますが、SNSやYouTubeを駆使した選挙戦で関心を引き上げた効果があれば原田氏に有利です。また無党派層の動きとして「とにかく変化を」という空気が感じられます。物価高や長期政権への飽きから、与党現職に批判票を投じる層が一定数存在すると考えられ、その受け皿は原田氏でした。
- 与党組織票の目減り:三宅氏は自民支持層の多くを固めていますが、一部が原田氏に流出しているデータがあります。さらに公明党票の一枚岩体制が崩れる懸念、および参政党・無所属候補への保守票分散も考慮すると、自民現職の得票は前回19万6千票から減少必至です。予想では16万強(およそ5万票減)まで落ち込むとしました。これは野党共闘の効果と与党支持層の投票離れ(棄権や浮動化)によるものです。
- 地域要因:玉木・小川両氏の地元であることから、野党陣営の士気・組織力が非常に高く、香川2区・1区などでは与党を凌駕する動きも見られました。また「うどん県」という土地柄もあり、中央政界の大物が度々来県したことで注目度が上がり、接戦情報が拡散されました。競っていると有権者が認識するとき、野党支持層は投票に行きやすくなり、逆に与党支持層は危機感から動員がかかるものの一部高齢層は楽観視してしまう傾向も指摘されます。このあたりも最後まで読めない要素ですが、現時点では野党側の「必勝」を信じる熱気が上回った印象です。
以上より、僅差で野党新人の原田氏が競り勝つと予想します。ただし開票当日まで油断できない情勢であり、数千票差で勝敗が入れ替わるリスクもあります。最終盤で与党が巻き返せば三宅氏逆転も十分あり得るため、まさに「最後まで分からない」大激戦です。その中でもデータと情勢を総合勘案し、今回は長年守られた自民党の牙城が崩れるとの結論に至りました。もしこの予想通り原田氏が当選すれば、香川選挙区では実に約15年ぶりに野党が議席を奪還することになります。
投票率の見通し
2025年参院選・香川選挙区の投票率は、前回並みの約50%程度と予想されます。前回2019年は49.22%でした。今回は注目の接戦区となったことで有権者の関心は高まりつつありますが、高温下での選挙戦や無党派層の棄権傾向もあり、大幅な上振れは見込みにくい状況です。ただし激戦報道による「競っているなら投票に行こう」という心理が働けば、若干の投票率上昇もあり得ます。僅差勝負だけに各陣営とも期日前投票の呼びかけや組織動員に力を入れており、最終的に50%台前半に乗る可能性も考慮されます。その場合でも有権者の半数弱は投票所に足を運ばない計算で、浮動票の動向が結果を左右することになるでしょう。
参考:香川県選挙区の投票率推移を見ると、2013年45.80%、2016年46.28%、2019年49.22%と徐々に上昇しています。今回もその延長線上で50%前後が見込まれる根拠となります。また、序盤情勢調査で「投票先未定」が約5割との結果は、そのまま投票棄権層の割合にも近い数字です。この未定層がどれだけ投票行動に移るかで投票率は最終的に決まってきます。いずれにせよ、接戦ゆえ1票の重みが極めて大きい選挙区であり、投票率のわずかな変化も当落に直結しかねない緊迫の情勢と言えるでしょう。