参院選2025 滋賀県 選挙予想(予想日:2025年7月10日)
2025年参院選・滋賀県選挙区の情勢を、候補者や政党の動向をもとに詳しく予測します。
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予想投票率
53%前後と予想します。2019年参院選滋賀選挙区の投票率は54.59%でした。今回も接戦構図とはいえ、前回出馬し当選した嘉田由紀子氏(無所属野党統一候補、現職は比例転出)のような知名度抜群の候補がおらず、有権者の関心がやや低下する可能性があります。また全国的な政局も大きな争点が欠け、「まだ投票先を決めていない」有権者が滋賀では5割以上に上るとの序盤調査もあります。このため盛り上がりに欠ければ投票率は前回並みか微減すると見込みました。ただし終盤情勢次第では浮動票の動きで変化もあり得ます。
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情勢分析と当落予想の根拠
自民・宮本氏が一歩リード:与党固めと知名度の強み
滋賀県選挙区(改選数1)は、自民党新人・宮本和宏氏が優位な情勢です。宮本氏は旧建設省・国交省官僚出身で、滋賀県守山市長を3期12年務めた実績があります。行政経験や地元での知名度、リーダーシップへの評価も高く、「現場主義で結果を出す」といった訴えで保守層に安心感を与えています。序盤の情勢調査でも宮本氏は自民支持層の約8割、さらに連立与党の公明支持層の8割をきっちり固めており、有利なスタートを切っています。公明党は宮本氏を推薦決定済みであり、創価学会の組織票・電話作戦など盤石な支援体制も宮本氏の強みです。加えて岸田文雄首相(自民党総裁)が大津市に駆けつけて応援演説を行うなど、与党は閣僚・党幹部を投入してこの1人区奪還に本気度を示しています。宮本氏の選挙戦は、地元企業や農林団体など保守系団体の支援も広く受け、「オール与党」体制で組織戦を展開。SNSでは公式サイトやFacebookで政策や実績を発信しつつ、従来型の後援会回りや個人演説会にも力を入れています。元首相・安倍氏銃撃事件直後の2022年参院選では滋賀は選挙区選挙が無く関心が散漫でしたが、今回は3年ぶりの選挙区選であり、自民党支持層の引き締めも進んでいます。宮本氏自身もTwitter(X)は活用していないものの、支持者らが地域の声を集める形でネットにも露出しています。党本部の世論調査では内閣支持率は一時低迷しましたが直近でやや回復傾向にあり(NHK6月調査で自民支持率31.6%)、与党への逆風は限定的です。その追い風も受け、宮本氏は**「当選圏内」に一歩近づいている**といえます。
野党統一・堀江氏が猛追:立民取り下げで保守層にも浸透
対する野党側では、国民民主党新人の堀江明氏が懸命に追い上げる展開です。堀江氏は滋賀県職員・大津市職員を経て中小企業診断士として活動し、「行政の現場から改革へ」という経歴を持つ39歳の若手です。立憲民主党は当初候補擁立を予定していましたが6月に取り下げ、野党一本化で堀江氏を事実上支援しています。このため堀江氏は国民民主党支持層の9割に加え、立憲民主党支持層からも約6割の支持を得ており、宮本氏を追っています。連合滋賀など労働組合も堀江氏を推薦し、組織戦で野党票をまとめています。実際、序盤情勢では「野党統一候補」として保守層以外の幅広い支持を集めつつあり、無党派層にも浸透し始めています。国民民主党の玉木雄一郎代表も滋賀入りして街頭応援演説を行い、「誰に入れても変わらないという政治を変えたい」と政権批判票の受け皿をアピールしました。堀江氏自身もTwitter(X)やInstagramで精力的に情報発信し、滋賀県内各地を訪れて若者や子育て世代との対話集会を重ねています。特に連合系の支持を背景に物価高や子育て支援策を訴える発信が多く、Instagramでは支持者との集合写真や政策インフォグラフィックを投稿し親しみやすさを演出しています。またFacebookではボランティア募集や遊説予定を告知し、オンライン上でも支持固めに努めています。もっとも知名度では元県知事の嘉田氏(前回当選)に及ばず、都市部以外での浸透が課題です。保守系無党派や高齢層の一部には宮本氏支持が根強く、堀江氏はそうした層にも「しがらみのない実務型新人」として食い込もうとしています。序盤の情勢では宮本氏に次ぐ位置につけているものの、依然として支持拡大余地は残されており半数超の浮動票の行方が堀江氏逆転の鍵となります。陣営は終盤にかけて立憲の枝野幸男・泉健太両氏らも招致し、野党共闘の総力戦で大接戦に持ち込む構えです。
第三勢力の動向:参政党・維新・共産など他候補の影響
宮本氏と堀江氏の事実上一騎打ちムードの中、その他の5候補は苦戦が伝えられています。しかし第三勢力の票動向も最終結果に影響し得るため注目されます。まず、参政党公認の中田あい氏(46歳)は地方政党ながら善戦との見方もあります。中田氏は滋賀県在住の内装業経営者で、参政党滋賀県支部の設立に関わった草の根の活動家です。序盤情勢では「中田氏が2氏(宮本・堀江)を猛追している」との報道もあり、参政党支持層はほぼ固めた上で、保守層や他野党支持層の一部にも食い込んでいるとされています。実際、JNN調査では参政党の中田氏は維新の岡屋氏と並んで“苦しい展開”ながら、両名は他の弱小候補よりは支持を得ている状況でした。中田氏はYouTubeやInstagramを駆使して支持者との双方向コミュニケーションを重視しています。例えば自身のYouTubeチャンネルで政策や街頭演説の様子を頻繁にライブ配信し、インスタグラムでは選挙活動の舞台裏やボランティアとの集合写真を投稿。参政党は熱心なネット支持者が多く、中田氏もオンラインサロン的な支持者グループで共感を広げています。「ワクチン・教育・食の安全」など参政党らしいテーマでコアな支持を固めつつ、「与野党どちらにも不満」という層を狙って無党派へのリーチを図っています。政見放送や街頭では感情に訴える語り口で、従来政治に無関心だった層の関心を喚起する戦術です。その甲斐あってか一部報道では中田氏が保守層や無党派層の一角を切り崩しているとも伝えられ、最終的な得票でどこまで迫るか注目です。
一方、日本維新の会公認の岡屋京佑氏(32歳)も組織の後押しがあります。岡屋氏は元中日新聞記者で、初任地が滋賀県大津市という縁から滋賀選挙区支部長に抜擢された経緯があります。維新は前職の嘉田由紀子氏(2019年当選)が2024年に維新合流したこともあり、当初現職の嘉田氏を滋賀で公認する可能性もありました。しかし嘉田氏は比例転出となり、維新は岡屋氏という新人を擁立しました。このため当初は嘉田氏個人票の行方が焦点でしたが、嘉田氏自身は維新比例候補として全国遊説しつつ、滋賀入りして岡屋氏応援にも立っています(大津駅前での合流演説会を実施)。また維新共同代表の前原誠司氏(京都出身)や滋賀県第1区選出の斎藤アレックス衆院議員らも岡屋陣営を支援し、大津駅前での街頭演説には嘉田氏・前原氏・斎藤氏が揃い踏みする場面もありました。岡屋氏は「次世代のために政治を変える」と訴え、若さと中央政界への改革姿勢をアピール。X(旧Twitter)では自身のアカウントで選挙期間中ほぼ毎晩20時からライブ配信を行い、政策解説や視聴者からの質問回答を続けています。YouTubeチャンネルではショート動画も投稿し、社会保険料の問題や財政の透明化など維新らしい政策を分かりやすく解説しています。維新の全国的な支持率は直近で10%以上と高めで、第3極としての存在感があります。しかし滋賀では大阪府などと比べ基盤が弱く、序盤調査でも岡屋氏は支持を伸ばしあぐねている状況でした。嘉田氏個人の票も旧野党支持層は堀江氏へ流れ、保守系は宮本氏へ回帰した面があり、岡屋氏は埋没気味です。とはいえSNS上では「維新支持だけど滋賀は岡屋氏に」という若年層の書き込みも見られ、組織票に頼らない隠れ票がどの程度あるか読みづらい部分もあります。最終盤に吉村洋文共同代表らが滋賀入りすればテコ入れとなり、一部無党派層を引き寄せて得票数で参政党・共産党候補と三つ巴の争いになる可能性もあります。
日本共産党新人の佐藤耕平氏(43歳)は党県委員・医師という肩書きを持ち、「命と暮らしを守る」と医療政策を前面に訴えています。現役内科医でもあり、新型コロナ対応や地域医療の充実など専門性を強調しています。佐藤氏は過去に国政選挙4度の出馬経験があり、「滋賀のすみずみで訴えてきた行動力」をアピールしています。共産党は組織的には従来、滋賀では一定の支持(得票率5~10%程度)がありますが、今回は立憲が候補を取り下げ野党共闘色が強いため支持層の一部は堀江氏支援に回る可能性があります。それでも共産党支持層固有の票は堅く、序盤調査でも佐藤氏の支持は「非常に厳しい情勢」とされつつも一部残存しています。佐藤氏自身もTwitterやブログで連日遊説日程を報告し、「比例は共産党へ」と合わせて訴えるなど党勢維持に努めています。街頭では物価高対策や平和安全保障政策で独自色を出し、他候補との差別化を図っています。しかし当落線上には届かず、最終的な得票も前回2019年参院選で共産党公認候補が得た約6万票を下回る見通しです。仮に佐藤氏の支持者が最後に「勝たせたい候補」に戦略投票する動きがあれば堀江氏に加勢となりますが、共産党支持層は忠誠心が高く固い票が多いため、大勢に大きな影響は及ぼさないでしょう。
NHK党(現・政治家女子48党)の菅原良雄氏(47歳)と、「税金とうめい化党(自分のことしか考えていない国会議員退場の党)」の藤井隆一氏(60歳)という諸派系候補2名は、知名度・組織ともに乏しく当選可能性は極めて低いと見られます。菅原氏はNHK党が公募で擁立した新人で、党首・立花孝志氏の路線に沿い「NHKのスクランブル化」を主張。もっとも立花氏自身が党名変更騒動やガーシー元議員の除名事件などで話題を振りまいた結果、NHK党の支持率は急落傾向にあります。ネット上でも以前ほどの注目を集めておらず、菅原氏のSNSフォロワーもごく僅かです。選挙公報では「テレビ改革党」とも記載されましたが、有権者の関心は限定的です。街頭演説も主要駅前で何度か実施したものの聴衆はまばらで、選挙戦後半もユニークな政見放送動画がネットで一部話題になる程度でしょう。藤井氏は元小学校教諭で、「税金の使途の透明性を高める」と訴えて政治団体を立ち上げての立候補です。いわゆる「泡沫候補」扱いですが、教育現場出身らしく穏やかな口調で支持を呼びかけています。藤井氏は自身のブログで選挙戦への思いを綴り、YouTubeにも単発の意気込み動画を投稿しました。しかし組織的支援は皆無に等しく、政策もワンイシューのため支持は広がっていません。序盤情勢でも**菅原氏・藤井氏は「極めて厳しい」**との評価で、供託金没収ライン(得票率10%未満)を大きく下回る数千票程度にとどまる見込みです。これら諸派候補の動きは大勢に影響せず、むしろ序盤終盤の報道でも名前すら触れられない状況で、選挙戦の影響力は限定的でしょう。
過去の選挙結果・投票率との比較
滋賀県選挙区では、2019年の前回参院選で嘉田由紀子氏(当時無所属・野党統一)が約36万票(得票率約55%)を獲得し、自民現職候補に約9万票差をつけ当選しました。一方、与党側は雪辱を期した2025年に向けて早くから宮本氏を公認し、県連予備選も経て体制を整えてきました。嘉田氏が不出馬となった今回、野党側は当初立憲民主党が擁立準備していたものの最終的に国民民主党の堀江氏に一本化され、4年前とは逆に与党有利の下地が作られました。2022年の参院選(滋賀県は非改選)では全国的に自民が改選1人区で善戦し、野党間の棲み分け失敗が敗因とされました。今回は野党共闘が復活したものの、候補が新人である点や嘉田氏ほどの知名度が無い点で2019年ほどの圧倒的な支持集結とはなっていません。また政党支持率の推移を見ると、国民民主党は一時野党第2党に支持が肉薄する場面もありましたが、直近では支持率が5~7%前後に低下し立憲民主党と逆転するなど伸び悩んでいます。この傾向は滋賀でも同様で、無党派層がどこまで堀江氏に流れるかは不透明です。一方、自民党支持層・保守層は旧民主党政権時代へのアレルギーが根強い高齢層を中心に宮本氏支持に回帰しており、嘉田氏支持だった中道層の一部も「与党の実行力」に期待して宮本氏支持へ転じているとの分析があります。投票率については先述の通り前回2019年は約54.6%と全国平均並みでした。今回も有権者の関心は決して低くはないものの、現職候補不在かつ主要候補が新人同士であるため熱狂的な盛り上がりには欠けるとの指摘があります。実際、序盤報道では「有権者の約半数が投票先未定」とされ、今後各候補がSNSや街頭活動でどれだけ浮動層にアピールできるかが投票率にも影響しそうです。候補者たちはTwitter(X)やYouTubeで政策や人柄を積極発信していますが、それがどこまで草の根で共有され投票行動につながるかは未知数です。なお、公職選挙法改正でネット・SNS解禁から約10年が経ち、候補者のSNS活用は当たり前になりました。今回滋賀でも主要候補はX(旧Twitter)やInstagramで選挙戦の様子を日々発信し、有権者との双方向コミュニケーションに努めています。特に若年層はネットで候補者比較をする傾向が強く、候補者のSNS戦略が投票行動に影響する可能性があります。一方で高齢層には新聞やテレビの影響力が依然大きく、NHKや地方局の候補者討論会、新聞各紙の候補者アンケート・横顔記事なども支持動向を左右し得ます。実際、毎日新聞滋賀版は候補者の人物像や信条を紹介する「候補者の横顔」記事を掲載し、地元有権者の話題にのぼりました。こうした露出の総合力が最終盤の情勢を決めるでしょう。
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最終的な当落予想
以上の情勢を総合すると、**当選予想は宮本和宏氏(自民)**です。序盤調査の段階で宮本氏は他候補をリードしており、組織固めも順調です。野党統一の堀江氏が懸命に追い上げるものの、知名度・実績で勝る宮本氏を逆転するには浮動票の大半を獲得する必要があります。現時点では堀江氏が追いつくにはもう一押し足りず、宮本氏優勢は動かないと判断されます。ただし投開票日は7月20日と目前に迫っており、今後の情勢変化次第では接戦になる可能性も残ります。堀江氏が立憲や他党支持層をどこまで切り崩せるか、また宮本氏陣営が油断せず組織票をきっちり投票行動につなげるかが鍵です。序盤では参政党の中田氏が善戦との情報もあり、仮に中田氏が二大陣営から票を奪うと僅差の戦いに影響する可能性もあります。しかし中田氏・岡屋氏ら第三勢力の躍進にも限界があり、当落争いは結果的に宮本氏 vs 堀江氏の構図に収斂するとみられます。宮本氏は「地元の声を国政に届ける」と訴え、知事経験者(嘉田氏)不在の今、保守王国・滋賀を奪還したい与党の期待を一身に背負っています。他方、堀江氏も「現職不在の今こそ私たち新世代が政治を動かす」と熱量ある選挙戦を展開しており、SNS上では若者を中心に「堀江さんにチャンスを」との声も上がっています。残りわずかな期間、両陣営ともトップクラスの応援を投入し最後の追い込みを図るでしょう。
結論として、滋賀県選挙区の情勢は宮本氏がリードし当選有力、堀江氏が追随、その他候補は大差で及ばない見通しです。ただし投票日まで情勢は流動的で、約5割とされる浮動票の動向次第では僅差となる可能性も否定できません。各候補のSNS発信や街頭戦術がどこまで奏功するか、そして有権者が最後にどの訴えに心を動かされるか──最後まで目が離せない終盤戦となりそうです。投開票の結果が予想通りになるのか、大逆転劇が起きるのか、有権者の一票一票が滋賀の代表を選びます。今回の選挙戦の行方は、今後の滋賀県政界ひいては国政の勢力図にも影響を与える重要な選択となるでしょう。